【球磨川渓流釣り①ヤマメ】解禁日は万江川でヤマメ釣り


このページは、2016年3月1日~8日の球磨川・椎葉川釣行の3月1日の記録です。

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2月末日、人吉の釣具屋へ(店名は控えます)。人の良さそうなご主人がいる。

彼らは地元にベタベタに密着しているため、地域に疎い人間を理解することが難しい。

「すみません、球磨川の魚券が使える範囲はどこですか?」
「全部です」
「球磨川水系というのが、わからないもので。この地図で言うと・・・?」
「全部です」

人吉に赴任することになった若い女教師は、必ず八代から人吉に向かう電車内で涙を流したのだと言う。それほどに、人吉は隔離された土地なのだ。

そんな盆地にへばりついて生きてきてた彼には、外部とか他者とかいう概念がわからない。みんなが共通前提の中で生きているということを疑ったことはない。

「さて、川虫は捕れるでしょうか?」
「川虫はダメでしょうね(少し笑いながら)」
「ダメですか。この季節は」

翌日、溢れんばかりの川虫をネットの中に見ることになる。釣具屋のおやじというのは凡そ大昔の情報を悪意も無さそうに吐き出してしまうものだ。今更それをあげつらっても仕方ない。

とはいえ、人吉の中心地にある釣具屋さんなので、是非ともご利用ください。会話をしなければ良いのである。

会話をしなければ良いのである。

 

【入渓ポイント】熊本県球磨郡山江村万江 足算瀬バス停

3月1日早朝、球磨川の中でも大きな支流である万江川へ。万江小学校から上流は駐車・入渓ポイントがたくさん見つけられる。

大量のクロカワムシを引っさげ(しつこい)川へ突進する。淵でヤマメが釣れた。

球磨川万江川エノハ

パーマーク周辺のピンク色が鮮やか。

CIMG1915

黄色い胸鰭が美しい。瀬でも釣れた。この季節にしては幅が広く、太っている。2月から爆喰いしていたのであろう。

インチキのような釣りでも同じ淵から5匹ほど釣れた。万江川は球磨川の中でも釣り人が多い川のようなので、このような釣りが出来るのは3月1日だけかもしれない。
暴れているヤマメを見て食欲をそそられたか、ファイト中のヤマメを追いかけてきて跳ねまわる貪欲なヤマメも。

 

下流から釣り上がってきたおじさんと会話すると、ウグイのみでヤマメは釣れなかったんだと。

「ようやく定年退職したので、今年から思い切り釣りをしようと思うんです」

と言うおじさんの顔は、万江川の水のように清々しい。ヤマメよ、ウグイよ、定年まで勤め上げた彼を称える気持ちは無いのか。

 

フライマンの姿も。3月でもドライで釣れるもんですか?

球磨川万江川のフライフィッシャー

上流で釣りを終えたというちょい悪オヤジにも遭遇。5匹ほど釣れたと言う。

「上流に砂防堤ありますよね?」
「え?砂防堤ですか?あぁ、ありますねぇ」

ウソをついてしまったことを後悔し、砂防堤を探し。万江小から10分ほど上流に車を走らせると、大きな堰堤が見える。このことだろう。すでに次の釣り人が入っているようだ。

球磨川万江川のフライフィッシャー

「釣れますか?」
「いえ、全く」
「・・・」

ひどく愛想が悪い。顔をのぞき込むと、鼻の下は秋吉台の鍾乳洞のように、鼻水がガビガビにこびりついている。まるで戦時中の東北の子どもである。おそらく栄養失調なのだろう。食べるものがなく、大根をまるかじりにし、木の皮を食べるという生活をしていたのだ。

希望に満ちた3月1日は、彼の苦しみに追い打ちをかけた。久しぶりのタンパク源になるはずであったヤマメは釣れず、彼はこの後パン屋の娘にパンの耳をせがむことになる。

 

その後一勝地にある球磨川支流の芋川へ。

【入渓ポイント】一勝地温泉「かわせみ」500mほど上流

川に沿って、家々が並んでいる。

と言っても、川と家の間に道路を挟んでいるような、生易しい風景ではない。部屋でテレビを見ながら、後ろにある窓を開けて鼻くそを捨てれば、そのまま川に吸い込まれるという近さになっている。要するに、川の真上に近いところに部屋がある。

そして水中には、大量の魚がうごめいている。後にウグイとオイカワだということが判明するが、コイではないかと見紛うほど大きいものもいる。私が住人なら食事しながら釣りしてしまうななんて思っていると、川の真上に位置する窓が空き、おじいさんが顔を出した。
「コイですか?」

と声をかけるも、聞こえないのか、無視をしているようだ。次の瞬間、驚愕にうちのめされる。

じいさんは部屋から残飯のようなものを投げ込んだのである。低い音がしたので、じじいの食事量よりも多いのでは無いだろうか。

天からの恵みに群がるウグイ、汚染を進める芋川、歪みつつあるじじいの晩年。
爺さんとしては、これが自然の姿だと思っているのか。それとも家族がいなくて寂しくなり、唯一の外部とのコミュニケーションなのか。独居老人は、地球の環境汚染をもたらしている。
水が随分と汚い川で、丸い石に苔がびっしりと付いており、歩行が危ない。釣れるのはウグイとオイカワばかりだった。ヤマメも居ると思うが、合えなかった。

【入渓ポイント】那良川、那良口駅近くの球磨川との合流点近くから

芋川のお隣りの川へ。こちらも芋川に負けず劣らずのぬるぬる具合で遡行が怖い。ウグイのみを拝んでこの日は終了。


初心者の私がこの日使った道具

【足回り】ウエーダー

【餌釣り竿】6.5~7メートルの本流竿
本流用の竿って高いんですね・・・。

【道糸】

【針とハリス】


【当日の夕食】人吉の隠れ家系飲み屋「ニューみつ

店名のゴロの悪さが気になるが、飯は美味い。不覚にも翌日もこの店の焼きそばを頼んでしまった。 >> ニューみつのページ

【当日のお宿】素泊3500円「ビジネス龍巳旅館」

店主と見られるおじいちゃんがイケメンである。宿へ戻るのが遅くなったところ「心配になって」とわざわざ電話を入れてくれた。客に死なれたら困るよな、くらいに思っていたが、宿に着いたときにわざわざ出迎えてくれた。

「釣れましたか?」

「おかげさまで」

「それはそれは。良かったです」

孫に再開したおじいちゃんのような笑顔で喜んでくれた。広くも綺麗でも無い宿だが、次回も利用したいと思う旅館だ。 >> ビジネス龍巳旅館のページ

 

>> 【2日目は万江川・川辺川】モーツアルトはうんこをこよなく愛した

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