【美里別川でニジマス・オショロコマ釣り】21年6月北海道道東釣行①

投稿日: 2021-07-05更新日:

1年前の2020年7月にニジマスを狙って北海道に行ったところ、現地の方から

「こんな暑い時期に来ちゃダメだよ。6月に来ないと」

と言われたことに諾々と従い、2021年6月はベストシーズンと思われる6月に北海道に入りました。

 

 

美里別川 足寄湖の下流

アクセス 足寄から20分
帯広から1時間10分
釧路から1.5時間
対象魚 ニジマス
遊漁券 なし
管轄漁協 なし
入渓のしやすさ ★★★☆☆
(夏場は少しヤブを漕ぐ必要あり)
歩きやすさ ★★★☆☆
魚の量 ★★★★☆
魚のサイズ 平均20cm、最大40cm(バレたので魚種は不明です)

 

 

大きなニジマスが狙えるポイントを現地の友人に聞いたところ、おすすめされたのがこのポイントです。

彼いわく「時期、水温、水量ともに条件は揃っています。僕が行けないのが残念なくらいです!」

とのことで、「今行けば爆釣間違い無し」とのことです。

 

釣り人の「今行けば絶対釣れるよ!」という情報に従って本当に釣れたことなどほとんど無い私ですが、かと言って他に行くあてもなかったので、現地の方の進言に従い美里別川へと入りました。

足寄湖下流 美里別川

同じく本州からやってきた中森くんと2人での釣りです。

彼は釣り場ではいつも私を先行させてくれるのですが、にも関わらず私を差し置いて自分ばかりが良い魚を釣り上げる、大変不愉快な人物です。

今回は同じことを繰り返さないように、先行した私が釣りきる、もしくは釣れなくてもしっかり釣り場を荒らした上で彼に譲りたいと思います。

 

私が必死にルアーを投げていると、横で中森くんのロッドが曲がっています。うっかりしているうちにヤマメを釣られてしまったようです。

油断していましたが獲物は小さいようです。しめしめ。

彼が魚の針を外している間にコソコソと大場所まで進み、ルアーを投げ込みます。私に釣れなかったとしても、彼にだけは・・・

 

すると、思わぬことに魚が掛かかりました。いつもの手のひらサイズかと思いきやズシっと重く、自分よりも下流で掛けた魚は強い流れにのってどんどん遠ざかっていきます。大物のようです。

魚に走られっぱなしの私を見かねた同行者の中森くんが、獲物をリリースしてすかさずこちらに寄ってきました。

友「ドラグゆるすぎ、締めた方が良いよ!」

私「あ、はい。」

もたもたとドラグを締めたり緩めたりしていると、ふと魚の重みがなくなりました。針が外れてしまったようです。

友「そのドラグの強さじゃたぶんちゃんとフッキング出来てなかったんだよ。締めとかないと」

私「すみません・・・。」

未だ一匹も釣り上げていない私を気遣い、その後も中森くんが私を先行させてくれます。するとまたも川が一段と深くなったところで魚が掛かりました。やはり先程と同じ40~50センチほどの魚のようです。ニジマスか、あるいはサクラマスの可能性もあります。

先程バラしてやりとりに不安のある私はファイトしながらも

私「ドラグ、もうちょっと緩めたほうが?」

私「竿はどっちに倒せば良いんですか?」

と、魚を掛けながら質問攻めです。ようやく魚が足元に近寄ってきたと思うと、魚はキラっとしたお腹の残像だけを残して針を外して逃げて行きました。

友「何回バラすんや!笑」

私「すみません、、」

二度も大きな魚をバラしてしまったショックで茫然自失のままでルアーをキャストしていると、対岸の木に引っ掛けてしまいました。

私「対岸まで取りに行ってきます・・・。」

深みのある川を乗り越え、ヤブを漕いで、汗だくになりながら、自分のリールから出ているラインの先にようやく辿り着きました。しかしその先に残っていたのはラインとつながったスナップだけで、ルアーはどこかに落ちてしまっていたようです。

何のために必死の想いで、釣り場を荒らしながら対岸まで来たのだろうか。今更ですが、情けない・・・。

その後も相変わらず同行者からは釣り場場所で先行させてもらいますが、釣りをしている間ずっと後ろからは声援が送り続けられます。

友「はよ釣れや!」

友「俺に気を遣わせんな!」

北海道まで来て陰湿ないじめを受けている私を魚が忖度する風もなく、開始2時間でTwitterに逃げ込んでいました。

こんな石ゴロゴロのところで昼寝など、出来るわけがありません。

結局この日は1匹たりとも釣り上げることが出来ませんでした。

私にこの釣り場を教えてくれた現地の友人に告げます。魚が居る場所を教えて頂いてもダメです。むしろストレスが溜まるだけ。

「魚が居て、かつ私でもバラさない釣り場を教えて頂けないでしょうか?」

とは言いませんでしたが、翌日は別の支流に入ることにしました。

 

利別川支流 斗満川

アクセス 足寄から30分
北見から60分
網走から1.5時間
対象魚 ニジマス、オショロコマ
遊漁券 なし
管轄漁協 なし
入渓のしやすさ ★★★☆☆
歩きやすさ ★★★★☆
魚の量 ★★★★★
魚のサイズ 平均20㎝、最大45cm(らしい)

 

車を斗満駅逓所跡あたりに停めます。

斗満川ニジマス釣り

 

明治34年、農耕に全く適さないただの密林だったこのこの地に、既に72歳の医師だった関寛斎とその妻が遠く徳島から移住した建物の跡地が斗満駅逓所跡だそうです。

貧農の家庭に生まれた寛斎は、オランダ医学を学んだ多くの学友が明治の立身出世のど真ん中で政府や大学の要職に就いた一方、戊辰戦争で官軍の野戦病院長を勤め終えるとさっさと本籍であった徳島に帰り、士族の地位まで返還して開業医になりました。

その後は患者の貧富に関わらず病人が出るとすぐに出かけて治療し、徳島の人々から尊敬の念を込めて「ゲタばきの名医」と呼ばれます。

世俗的な地位を嫌った寛斎は60代半ばにして北海道を開拓したいと思うようになり、札幌農学校に進んだ長男からの推薦で北海道の中でもマイナス30度まで下がる極寒の密林である陸別の血を妻と2人で切り開いていきます。

しかし寛斎が善意で同志にどんどん土地を分け与えていく方針は子や孫たちには受け入れられず、寛斎の資産をむしりとることに執心だった長男の生三の反発を食らい、最終的には長男から財産分与の訴訟を受けて

わが身をば 焼くな埋むな そのままに 斗満の原の 草木肥やせよ

との辞世の句を残して83歳で服毒自殺しました。

もし寛斎が開拓を途中で放棄していれば、ここまで車で入り込んで釣りをすることも出来なかったでしょう。

と、司馬遼太郎をして「高貴な単純さは神に近い」と言わしめ、士族の地位を自ら捨てたほどの高潔な男の功績と、卑俗の象徴のような私の釣りとを強引に結びつけてみました。

 

* * *

 

現地の友人いわくこの川には大きなニジマスが生息するらしく、寛斎が最後の夢を見た土地で私も比較にならない小さな夢見たいと思います。

ミノーを投げ込むと、早速ニジマスが掛かりました。

 

斗満川ニジマス釣り

小さくても最初の一匹は嬉しいもので、透明度の高い川の水を入れて撮影してしまいました。

続けてルアーを投げ入れると、今度は大きな魚が掛かりました。勢いのあるダッシュと水面から高々と舞い上がるジャンプを見るに、ニジマスで間違い無さそうです。

ボクシングにおけるセコンドのように、横からは同行者が

友「竿の角度が悪いよ、もう少し起こして」

友「ドラグ、もうちょっとだけ緩めたほうが良いよ」

と声を掛けてくれます。その言葉に勇気をもらって見事に釣り上げる・・・

はずでしたが、またしてもニジマスはまるで僕たちの間に何事も無かったかのように針を振りほどいて無表情のままで川へと帰って行きました。

ひどい・・・。

いかに私と言えども、ここまで何度も魚をバラせるものでしょうか?

見かねた中森くんがルアーを引っ掴み、ニジマス役になってルアーを引っ張ったりこちらに寄ってきたり、デモンストレーションをしてくれます。

斗満川ニジマス釣り

釣りの現地で魚とのやりとりをロールプレイングさせられた釣り人など、有史以降の地球上で初めてでは無いでしょうか?

彼いわく、私の課題は「魚に強く引かれた時にリールから手を放すクセがあり、その後で魚が寄ってきたときにラインを巻けていないのでラインテンションが無くなり、ルアーが外れているのでは」

とのことでした。イマイチ言われていることがわかりませんでしたが、これ以降は出来るだけリールを手から離さないことを心がけようとする殊勝なニートくんでした。

 

すると北海道に来てから最大サイズのニジマスが釣れました。

 

斗満川ニジマス釣り

 

私「35センチはあるんじゃないですかね」

友「いや、30センチくらいやろ」

私「何を言ってるんですか、35センチはあるでしょう!」

口論の末にサイズを測ってみると34センチ程度でした。72歳ですべてを捨てて極寒の地に移り住んだ寛斎の寛斎の大胆な野望と比べると屁のように醜い言い争いに勝った後、中森くんがもう少し大きなニジマスを釣っていました。

 

斗満川ニジマス釣り

自分が釣ったニジマスより大きい。悔しい!

いやちょっと待てよ。悔しがるほどのサイズというわけではなく、北海道での釣果には数えるべくも無いでしょう。

全く悔しくありません!!痩せていますし。

 

その後も小さなニジマスばかりを釣り上げていましたが、違う魚が釣れました。

 

斗満川オショロコマ

 

鮮やかなブルーの背中に、腹側に小さな朱点。

 

斗満川オショロコマ

 

遠くで聞こえる笑い声にすらビクビクしてしまう中学生男子のように繊細な雰囲気を出しています。

白い丸が大きいアメマスやエゾイワナの類ではありませんし、赤いお腹をしたオショロコマでもありません。未だ図鑑にすら乗っていない珍しい種類の魚を釣ってしまったかもしれません。

その後現地で出会った釣り人に、

私「見たことも無い魚を釣ってしまったのですが(私はすごい発見をしてしまったでしょうかという言葉を飲み込みながら)」

現地「これはオショロコマっていう魚だよ。」

私「オショロコマってお腹が赤いんじゃないんですか?!」

現地「それは川に依るんだよね。」

私「背中が青っぽいですよ?!」

現地「十勝地方によくいるオショロコマはこういう見た目なんだよね。綺麗だよね。」

とのことで、あっさり北海道の十勝地方ならどこにでもいるオショロコマであることが認定されてしまいました。

 

ちなみに彼にニジマスの状況を聞くと、「今年はこの支流は産卵が遅れてるんだよ。今は産卵直後でニジマスの活性が低く、釣れても痩せている魚が多いでしょう?」とのことでした。

確かに先程同行者が釣ったニジマスも痩せていましたし、私に釣れなかったのもひとえに産卵後の低活性のおかげなんだな、と納得することが出来ました。

 

* * *

 

夜は居酒屋次男坊にて

夜は足寄にある居酒屋・次男坊で過ごします。

居酒屋次男坊

外観はいわゆる田舎の居酒屋であり味には全く期待していませんでした。しかし焼き鳥の白レバーは例えようのないくらいに美味しく(書いているだけでその濃厚な風味が鼻に)良い意味で予想を裏切られてしまいました。

また、オーナーさんはコロナ禍に遠方から来た無神経な我々を敬遠する風もなく対応してくれ、その味と接客に気分が良くなった我々はその日と翌日で飲もうとしていた焼酎ボトルを1日で全部飲みきってしまった上に「11時に寝て4時に起きるぞ!」という男の熱い約束はどこへやら、結局2時半まで足寄の夜を楽しんでしまったのでした。

この時「飲みながらのトークなら何か名言が出るかもしれない!」とひらめいて動画撮影をしてみたのですが、その後で見返すと同じような話を延々と繰り返すだけの、いわゆる爺の会話しかしていませんでした。

そんなこんなで楽しく夜は更けて行った、はずでした・・・。

 

* * *

 

楽しく酒を飲みすぎた翌日、朝起きると頭がグラグラし、猛烈に吐き気が襲ってきていることに気が付きます。朝4時起きどころか時間は既に10時過ぎです。

しかし酒に強くないくせにガバガバ飲んでしまう私にはよくあることで、何か胃に入れれば回復するだろうという算段でした。

「ウッディーベル」という北海道でも屈指の美味しいハンバーガー屋さんと言われる足寄の名店に立ち寄ります。私が駐車場で待つ間、何を血迷ったか同行者が購入してきたアメリカンサイズ(デカい)のハンバーガーを胃に詰め込んで、川へと向かいます。

 

美里別川支流のキトウシ川

アクセス 帯広から1時間
釧路から2時間
北見から1時間40分
対象魚 オショロコマ
遊漁券 なし
管轄漁協 なし
入渓のしやすさ ★★★★☆
歩きやすさ ★★★★★
魚の量 ★★★★☆
魚のサイズ 平均15㎝

 

 

ハンバーガー効果により(何かの経済理論のよう)二日酔いが落ち着くかと思いきや、むしろ悪化し、現地に到着したときには強い吐き気でウェーダーに着替えるのもやっとという状態でした。

それでも「釣りをしに来たのに釣りをしないわけにはいかない」と、気合で竿をつかんで川へと降りていきます。

 

美里別川支流のキトウシ川

 

川までなんとか降りるもその運動が仇となったのか、吐き気はどんどんと増していき、ついに川沿いでゲロを吐くことになりました。

ゲロの横では梅花藻の花が咲いていました。

美里別川支流のキトウシ川

 

吐けば回復するはずの体力を余計に消耗したのか、徐々に歩くことも難しくなり、今度は大きな石が転がる河原で寝込むはめに。

友人は初めて釣り上げたオショロコマに興奮しているようです。

北海道まで来たのだから、河原で昼寝などではなく、圧倒的に釣りがしたい・・・。私の二日酔いは結局おさまることは無く、その後は同行者が釣りをする間、車に戻って1人待機することになりました。

さて、本州から北海道まで釣りに来たのに、川でゲロだけを吐いて竿を振らずに過ごした人間が存在したのでしょうか?これではまるでゲロを吐きに川まで行ったようなものです。

その後、車に戻ってきた同行者が釣果に恵まれなかったことを聞き、心の底からガッツポーズをしたのでした。私の人生とは、一体なんなのでしょうか。世界で最下位の1日を過ごしたのが私であることは間違い無いでしょう。

翌日は早起きをして大きなニジマスも生息するという利別川の本流に入りました。

【続き】足寄の利別川本流へ

 

*  *  *

私が当日使った安物のルアータックル一覧です。あまり参考にされない方がよろしいかと思います。

 

【ロッド】バス用の安いルアー竿

created by Rinker
PRO MARINE(プロマリン)
¥3,875 (2021/10/19 07:10:15時点 Amazon調べ-詳細)

【リール】2000番のリール

【ライン】PEライン0.6号(無くても大丈夫です)

【ライン(リーダー)】8ポンドのナイロンライン

【ルアー①】シルバークリークミノー50シンキング

【ルアー②】スプーン・pure3.5g

created by Rinker
スミス(Smith)
¥583 (2021/10/19 07:10:17時点 Amazon調べ-詳細)

【ルアー③】スプーン・D-Sライン5g

御慈悲の心で「いいね!」
してやってください

読む価値は無いが