渓流釣りの遊漁券・釣り券って何?釣り人はほんとに購入しているの?

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遊漁券とは?

遊漁券

遊漁券とは、各地域の漁協が発行している釣りを含めた遊漁の許可証で釣り券、鑑札とも呼ばれます。北海道ではほとんどの河川が無料でヤマメやイワナ釣りを楽しめるため、主に本州で渓流釣りをする際に必要です。

購入方法は漁協だけでなく釣具屋やコンビニでも購入できます。遊漁券には

  1. 年間券
  2. 日釣券
  3. 現場売

の3つの種類があります。

 

①年間券

対象となる水域であればシーズン中(3月1日~9月末日など)いつでも釣りができるチケットで、価格相場は6,000~8,000円程度です。

遊漁券の年間券

 

②日釣券

1日だけ釣りができるチケットで、価格相場は1,500~2,000円程度です。

 

③現場売

釣り現場で監視員から購入するチケットで、日釣券より1,000円ほど高いペナルティが設定されていることが通常です。従って、価格相場は2,500円~3,000円程度です。

注意

遊漁券で釣りができる範囲は地域によって大きく異なります。遊漁券が県内で共通のところは、年券を持っていればシーズン中、県内のどこでも渓流釣りが出来ます

一方、支流ごとに管轄が異なる河川があったり、同じ支流でも上流域と中流域で管轄が異なる河川も存在します(栃木県鬼怒川、奈良県吉野川など)。

 

 

漁協とは?

漁業協同組合のことで、日本の多くの河川はこの「漁協」が管理しています。(協同組合と名が付きますが、農協や生協とは関係が無く、組合と言えども共産党とも関係はありません。)

平たく言えば、「河川の魚を管理する組織」です。非営利の団体で、魚や貝などの水産資源を増やす役割も担っています。

また、河川での漁獲のルールを決めているのも漁協です(爆弾で魚獲っちゃダメよ、冬は釣りしちゃダメよ、など)。

したがって、釣り人が禁漁期間に釣りをしていたり、遊漁券を持たずに釣りをしていると密猟者として取り締まる権限を持っています。

釣り以外の漁(投網など)の許可がもらえるのは基本的には漁協の組合員のみで、淡水の職漁師は全員が漁協の組合員と言えます。

と、ここまで書いてみた自分を褒めたいくらい、釣れない男も漁協についてよくわかっていませんので、全国内水面漁業協同組合連合会のサイトをご覧ください(「組合」に加えて「連合」という言葉まで付くと、いよいよおぞましい感じがします)。

 

 

渓流釣り人の何%が遊漁券を購入してる?

渓流釣りファン30人から無記名でアンケートを集めました。あなたは渓流釣りをする際に、遊漁券を購入していますか?

必ず購入している 57% (17票)
ほとんどの場合購入する 33% (10票)
購入しないことが多い 3% (1票)
購入したことが無い 7% (2票)
合計 30票

 

匿名のアンケートとは言え、良い子ちゃんバイアスは確実にかかっていると考えると、実際は「絶対に購入する人」と「買わないことがある人」が半々くらいでは無いでしょうか。

さらに、源流域に入っていく山登り・沢登りをする人たちも購入していない方が多い印象です。

とはいえ、「買わないことがある人」の7割以上が「ほとんどの場合購入」しているので、遊漁券無しで釣りをしている人が多いとまでは言えません

漁協が管轄しておらず、遊漁券無料で釣りができるポイントは有料記事でご紹介しています。

 

 

【アンケート】遊漁券についてどう思いますか?

渓流釣り人は遊漁券についてどう思っているのでしょうか、アンケートをご紹介します。

 

購入すべきだ

【主な釣り場】岐阜県の木曽川
【遊漁券購入の頻度】毎回必ず購入している
遊漁券はその漁協の収入になってその釣り場を整備したり稚魚を放流するための資金になっているため、釣り人としてそこで釣りを楽しむのであればすべての人が払うべきだと思っています。遊漁券を購入せずに釣りをしている人は考えを改めて必ず買うようにしてほしいなと思っています。

 

【主な釣り場】東京都の奥多摩の秋川
【遊漁券購入の頻度】毎回必ず購入している
高いとは感じるけど、誰かが管理してくれなければ、川は健全な状態を保てないのだから、利用者がある程度負担するのは当然だと思う。税金で全て賄え、と考える人もいるかもしれないが、渓流釣りで特別な仕方でその川の良さの恩恵を受けている人は、そうでない人たちよりも余分に負担するべきだと思うから、遊魚券というというシステムは当たり前でしょう。

 

【主な釣り場】群馬県 渡良瀬水系
【遊漁券購入の頻度】毎回必ず購入している
子供の頃は鑑札に300円出すのがいやで自分で彫刻刀で彫ってみたが、同じ様には出来ずに仕方なく買った記憶があります。高校生から雑魚の鑑札を買って写真付きになってから一人前の釣り人になった気がして嬉しかったのを覚えています。

購入して誇らしくなるような遊漁券、良いですね。

 

【主な釣り場】山梨県の桂川水系
【遊漁券購入の頻度】毎回必ず購入している
バレなければ遊漁券を買わなくていいとか、短時間ならいいというスタンスの人がたまにいるが、泥棒に等しいと思う。漁協が管理しているから釣りができる環境があり、時には放流が行われるのでそれにタダ乗りしていることを平気で吹聴している人の気が知れない。他の遊漁券を買っている人の権利も侵害していることになり非常に不快。

 

相当怒っていますね。購入者からフリーライダーへの正直な感想でしょう。

 

 

購入しない

【主な釣り場】群馬県の渡良瀬川水系
【遊漁券購入の頻度】購入したことが無い
遊漁券を購入したことはないです。釣りをしていて現地で監視員に言われたらその場で購入しようと思っていますが、一度も監視員に出会ったこともありません。渓流釣りをするのも思い立って行くことが多いのと、1年間で一度も行かない年もあるので、そのようにしています。

確かに私も、現地で漁協の方にチェックをされた経験は100回渓流釣りに行って1回というところでしょうか。

 

【主な釣り場】新潟県の三面川の上流域
【遊漁券購入の頻度】購入したことが無い
かなり山の中の支流に釣りに行くことが多く、遊漁券が必要なのかどうかの判断が難しい。釣りをしている時にはほとんど誰とも会わず、これまで注意を受けたことや釣り禁止の看板等もないようなところなのでもしかしたら遊漁券などの対象区域外なのかもしれない。川の本流で釣りをしている友人などは年間の遊漁券を購入しているので本来はいるのかもしれないが、山奥の支流までは管理されていないのではないだろうか。年に1,2回行く程度なのでさほど問題には感じていない。

上流部の支流も含めて内水面の漁協が管理しているので、遊漁券の購入が必要です。

 

【主な釣り場】青森県の大畑川
【遊漁券購入の頻度】購入しないことが多い
遊漁券を買わずに釣りをしていたところ、後から来たご年配のアングラーに怒られたことがあります。
買うことの重要性、そして買う場所や値段まで細かく指導されました。
おかげで朝マヅメの貴重な15分をただただ話を聞かされました。
今年は年間の券を購入し無駄な時間にならないようにしたいです。

年配アングラーの長い説教が功を奏した形ですね。

 

漁協が管轄しておらず、遊漁券無料で釣りができるポイントは有料記事でご紹介しています。

 

購入が不便

【主な釣り場】山梨県の桂川水系
【遊漁券購入の頻度】毎回必ず購入している
支流の奥深くまで行くので、販売しているところを探すのが大変である。自動販売機などあると良いと思う。遠い釣り場だと年間券を買うのが手間がかかってたいへ。いつも行くところは郵送も可能だが、それよりもインターネットなどで購入できたら手間もかからず、売買側も収益が得られ良いのでは。

 

【主な釣り場】秋田県の子吉川
【遊漁券購入の頻度】ほとんどの場合で購入している
スマホでもっと簡単に分かりやすく購入できればいいと思います。いまいち、システムがわからないのも難点です。

 

【主な釣り場】栃木県鬼怒川水系、おじか・きぬ漁協水系
【遊漁券購入の頻度】毎回必ず購入している
ネット販売の推進をより多くしてもらいたい。漁協関係者の高齢者化が進んでおり、販売場所で購入するにも早朝ということもあり迷惑をかけることも多く気を使うことが多い。またコンビニでも購入方法も知らなければ分からないと思われる。コンビニの店員でも、「何ですか?それ??」と言われることも良くある。

ネットで遊漁券を購入できるシステムを作っている漁協もありますが、2023年時点ではごく一部です。

また、使い勝手が良いという評判も今の所あまり聞きません。

 

 

不公平だ

【主な釣り場】新潟県の早川
【遊漁券購入の頻度】ほとんどの場合で購入している
新潟県内では、共通遊漁承認証があるので、そちらを購入することでいちいち購入する面倒はありません。
ただ、1年間で13,200円もするので、少し高いなと思っています。初心者の人などで、試しに釣りを始めようなんて人は、遊漁券の1回券もありますが、当然割高ですし、もう少しサービスがあっても良いのではないかと思っています。

 

【主な釣り場】滋賀県安曇川水系
【遊漁券購入の頻度】毎回必ず購入している
放流した魚は、解禁直後に押し寄せる釣り客で一か月もしない内に釣られてしまいます。その後で出かけても、よほどの腕でもない限り、5匹も釣れなくなってしまいます。私は日券を買って解禁当初の一か月は10匹以上釣り日を二回にわたって釣りましたがその後、めっぽう釣れなくなり、ひと月もせずに5匹釣れるかどうかになってしまいました。地元の人たちがしょっちゅう川へ出かけてみんな釣ってしまう結果です。遠くの釣り客は地元の人の釣料金を余分に立て替えで払わされている様なものです。

 

【主な釣り場】熊本県球磨川水系
【遊漁券購入の頻度】毎回必ず購入している
魚の保全に対して料金を徴収するとすれば、50匹釣って持ち帰る釣り人と、1匹も釣れなかった(持ち帰っていない)釣り人から同じ料金を徴収するのは不公平だと感じます。持ち帰らない人は安い料金設定とし、持ち帰る人も最大で10匹など制限を設けるのはどうでしょうか。

 

確かに漁協の管轄地域がわかりにくいことに加えて、日釣券と年間券のみをベースにした遊漁券システムはキャッチアンドリリースが基本になっている現在の渓流釣り事情には合っていないのかもしれません。

 

遊漁券を買わずに釣りが出来る河川はnoteの有料記事で販売しています。遊漁券を買うよりはお得に釣りが出来るかもしれません。

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