渓流釣りの際に出くわす虫をやっかいな順に並べると、以下の順になるでしょうか。
- ハチ(スズメバチの場合、死ぬことも)
- ブユ=ブヨ(強い痛みや高熱が出ることも)
- マダニ(SFTSウイルスの感染で死ぬことも)
- アブ(痛み、腫れ、かゆみが出る)
- 蚊(多くの場合、かゆいだけ)
- メマトイ(眼に入るので、イライラ)
渓流釣りの現場では虫が気になるものの、帰宅してしまえば渓流の美しい景色に脳みそを侵されたあげくに虫対策を忘れる私の知識と対策は当てにならないので、30人の渓流釣りファンに対策を聞いてみました。
30人の渓流釣り師のアドバイスをまとめると、必須の道具は以下の3つにまとめられました。
渓流釣り虫除け必須アイテム
- 長袖長ズボンと帽子(できれば白系)
- 虫除けスプレー
- ムヒ
先輩たちの口コミを交えながら、虫除け対策の手法を衣服・薬液・行動などに分けて詳しく見ていきます。
衣服
長袖長ズボン
重要度:★★★★★
衣服で全身を覆い、手と顔以外出さないようにするのはどの害虫にもある程度は効果があるようです。
渓流釣りファンのアドバイスを見てみます。
長袖、長ズボンを履く。靴下も長いのを履いて、靴下の中にズボンの裾を入れる。
出来るだけ露出を減らして、蚊に食われやすい肌を出さないようにします。
暑い日でも、できればカーディガンなどを羽織っています。
カーディガンで渓流釣りなんて、なんだか都会的ですね。
ちなみにファッションセンスが無い私は、かつて新入社員同士の飲み会に沖縄土産の「海人Tシャツ」を着ていったところ、「うみんちゅ」と同期全員から呼ばれるという光栄に預かったことがあります。
話を戻すと、釣りをする際に首にタオルを巻いている念入りな方もいるようです。
色
重要度:★★★★☆
白系の服装を選ぶ人が多いようです。
ハチは黒系をめがけてくるので、白系(黄色、オレンジなども◯)を着る。
ブユも明るい色が嫌いなので明るい色の服を着ています。
私も、おっさんのくせに黄色のレインウェアを着ており、お恥ずかしいです。
この時、慌ててはたき落としたりせずに、頭を低くしてスタスタと走り去れば、ほとんど刺してくることはありません。
帽子
重要度:★★★★★
髪の毛の黒を隠すために帽子を常に被っています。熱中症対策にもなります。
白色でなくても、薄い色であれば良いと思われます。
黒系の帽子は危険であれば、キレイな白髪やスキンヘッドはリスクが下がるのかも。
綺麗な白髪の坂本龍一さん。 pic.twitter.com/KHfd7Dzgef
— カムとキクタン (@cam44954220) February 3, 2019
虫除けスプレー
重要度:★★★★☆
強さで言えば、子供への使用が推奨されていないほど強力な「ディート」を含んだ虫除けスプレーが効果が高いそうです。
ディートはマダニにもある程度は効果があるようです。
名前はしょぼいマダニですが、かなりやっかいな病気を運んでくるケースがあります。詳しいマダニ対策は国立感染症研究所のサイトを御覧ください。
一方、蚊、アブ、ブヨ、ハチにはハッカ油が効くそうです(マダニには効果なし)。
ハチが嫌いとされるメントールやミントの香りのスプレーを体にふり寄せ付けないようにしています。
衣類やハットにハッカ油スプレーをしている。1日に2回は忘れずかけるようにしている。
ハッカ油はハッカエキスとエタノールで作れるので、夏場の釣行回数が多い釣り人は自分で作る方も多いです。
他にはこんな感想もありました。
防虫スプレーより殺虫スプレーの方がより効果は高いようです。
そんな無茶な・・・。
小道具
偏光グラス
重要度:★★★☆☆
メマトイは眼の涙に飛び込んでくるので、予防のために偏光グラスをしています。
蚊よりも小さく、眼に飛び込んでくる虫が「メマトイ」です。
害は無いものの、執拗に眼をチクチク攻撃するさまは、いつまでも昔の失敗談を持ち出す地元の友人のガキ大将みたいなものです。
偏光グラスがあれば水中が見やすくて釣りやすい&川歩きの際の安全対策にもなりますね。
初めての偏光グラスであれば、5,000円以下のもので十分だと思います。
首からぶらさげ
重要度:★★☆☆☆
スプレーと合わせて首やカバンから下げる虫よけを使っている渓流釣り師もいるようです。
スプレーの虫よけは汗で効果がなくなるので虫よけを首から下げる。
100円均一にもキーホルダータイプのものがあるようです。
あくまでプラスαの対策なので、重要度は★2つにしました。
蚊取り線香
重要度:★☆☆☆☆
蚊取り線香も、虫除けスプレーと合わせて使われることが多いアイテムのようです。
あまりにも蚊が多いシーズンの渓流釣りでは、腰やバッグから蚊取り線香を専用ケースに入れて持ち歩く。
富士錦パワー森林香赤函が強力な気がする。
このような携帯用の蚊取り線香ホルダーに入れます。
必須ではないと思いますが、アンケートを取った30人中7人もが蚊取り線香を使っていると書かれているので、効果は高いのかもしれません。
緊急処置
ムヒ
重要度:★★★★★
ブユ(ブヨ)に刺された場合には、PVA入りのムヒを塗っておくと良いようです。
ブユなど毒性が強い虫に刺されたときにムヒアルファEXを塗っておくと良い。ドラッグストアでも手に入る。
あれこれ対策していても時々刺されるので、その際にはムヒ等の虫刺され薬をすぐに塗ります。
ポイズンリムーバー
重要度:★★☆☆☆
数十年の釣り人生で使用したのは一回だけです。ハチに刺されたことは何度かありますが、使用した時と使用しなかった時では腫れ方が全然ちがったので、持っていた方が良いと思います。
嵩張らないので、私も購入しました。
使い方は極めて簡単ですが、鉄板を見ただけで熊だと大慌てする私が、現場で落ち着いて使えるかだけが不安です。
北海道でもクマを過度に恐れることは無いと考えており、鈴で音を出す以外のことはせず、1人で釣りを続行しています。
とはいえ生来の小心者ゆえ、黒い塊を見つける度に心臓が止まりそうになっています。
あ、熊だ!!!
なんだ、ただの鉄板か・・・。 pic.twitter.com/RiAQehdIOg
— 釣れないニートの渓流釣り失敗譚 (@tsurenai_neet) July 17, 2020
行動
じっとしない
重要度:★★☆☆☆
一か所になるべくとどまらない(ハチやブヨなどが汗などの体臭を感じて集まって来る)ようにしています。
私は小さな魚を執拗に撮影しますが、その時が危ないのだと思います。
体調が悪化したら病院へ
スズメバチやマダニに刺されても必ず病院に行く必要は無いようですが、しばらくは体調に留意し、様子がおかしければすぐに皮膚科で診て頂いた方が良いようです。