渓流用フライラインの寿命

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【著者】猫田撫太郎
バス釣りの格好良さに惹かれルアーを始めるも、私が住む地域が寒すぎる影響か、バスが生息しておらず断念。渓流でルアーを投げれば根がかり連発で挫折。渓流で快適に釣れるスタイル求め、辿り着いたのがフライフィッシングです。以来、釣れたり釣れなかったりしながら楽しんでいます。

フライラインの寿命

フライラインの寿命は使用頻度にもよりますが、概ね2、3年ほどとされています。よほどのことがない限りフライラインが切れてしまうようなことはありませんが、水、使用による細かな傷、直射日光などにより徐々に劣化していきます。

劣化しきってしまうと、しなやかさが無くなり硬化してしまいます。そうなるとキャスティングがおぼつかなくなりますし、ドラグ(フライが不自然に引っ張られてしまうこと)もかかりやすくなります。また、そのままリールなどに巻いておくと、巻きグセがついて取れなくなってしまいます。

このような状態になると、フライラインとしての性能は全く発揮できませんので、交換が必要です。

フライラインの寿命を伸ばすには

仮に全く使用せずに保管しておいたとしても、時間の経過と共にフライラインは劣化してしまいます。これは、素材の性質上どうしても避けることができないことです。フライラインをより長く使い続けるために、日頃からメンテナンスを心がけようにしましょう。

メンテナンスと言っても大袈裟なものではありません。

釣り場で丁寧に扱う

岩場で踏んで傷をつけたり、木にひっかけて強く引っ張ったりしてもフライラインはなかな切れません。しかし、それを繰り返していると傷や痛みが蓄積し劣化のスピードが増してしまいます。

岩や砂で擦ってしまうことは避けられませんが、なるべく丁寧に扱うことを意識しましょう。あまりに神経質になりすぎると釣り自体を楽しめなくなってしまいますので、ほどほで結構です。

フライラインに傷を付ける一番の要因は、アングラー自身が踏んでしまうことです。フライを流すことに集中していたり、魚を寄せている最中にはなかなか意識がフライラインに向きません。

気をつけているのですが、私はよくフライラインを踏んでしまいます。ブラインドの釣り(魚が見えていない状態)より、すぐそこに魚が見えているようなシチュエーションで起こりがちです。そういった少し冷静さを欠くような状況では、フライラインを踏むだけにとどまらず足に絡まって転倒してしまう危険性もあります。私はよく転びます。

安全の面からも、フライラインを足元に垂らしすぎないように気をつけましょう。

帰宅前に水分を拭き取る

その日の釣行を終えて荷物をパッキングする際には、フライラインとリールをしっかり拭いて水分を取り除きましょう。面倒に感じますが、水気を含んだままバッグにしまうのはフライラインにとって良くありません。同時にリールの錆も予防できます。

意外にも水分と一緒に細かな砂が付着していますので、軽くすすいだあとに拭き取ってください。

釣行後のメンテナンス

釣行後には、濡れ布巾を硬く絞ったものなどで拭き、ラインドレッシングやワックスを塗り込みます。汚れが酷い場合はラインクリーナーか中性洗剤をぬるま湯に溶かしたもので洗いましょう。

この一手間でフライラインの劣化を遅らせ、長く使用することができます。

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オフシーズンの保管

次のシーズンが始まるまでリールに巻いたままにせず、ラインストッカーなどに巻いておきましょう。ラインストッカーが無い場合は、大きめの輪を作って吊るしても良いでしょう。

どちらの保管方法でも、気温、湿度の変化が少なく、直射日光が当たらない場所で保管してください。

以上のような点に気をつければ、2、3年の寿命もおおよそ5年ほどには伸びます。

まとめ

日頃から少し手をかけてあげるだけでもフライラインの寿命は伸びます。決して安くないものなので、できる限り長く使いたいものですね。

高価なものでは数万円もするフライラインもありますが、安いものなら雑に扱っていいという訳ではありません。道具に気を配ることはアングラーとしての腕前やモラル、釣果にも確実に繋がります。

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