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渓流釣りでのテントの特徴と選び方
テントには複数の種類がありますが、渓流釣りシーンで使うのはスタンダードなドーム型が一般的です。まずはドーム型テントの特徴をみて行きます。
シングルウォールとダブルウォール(二重壁)
シングルウォールとは、テント本体に防水加工が施され、テント生地一枚で風雨が防げる構造になっている物です。
ダブルウォール(二重壁)とは、通気性のあるテント生地本体に、防水性のあるフライシートと言うものを被せて二重構造になっているものです。
それぞれの構造による長所と短所と選定方法
シングルウォールは設営が簡単
二重に生地を掛ける必要のないシングルウォールテントはポールと呼ばれる骨組みを、スリーブという生地構造に差し込むだけで立ち上がり、設営が終了します。つまり、設営時間が短く済み、手間がほとんどかかりません。シングルウォールテントの最も特徴的なものであり、最大の長所です。
シングルウォール構造では生地一枚に防水性を持たせるため、生地の通気性はほぼありません。テント内の湿気を放出する為に透湿性のある生地を使い、結露や湿度の上昇を抑えてはいますが、それでもテント内と外気の気温差により結露が発生しやすく、荷物を濡らすリスクがあります。
シングルウォールの特徴
- ◯ 短時間で設営できる
- ✕ 荷物が濡れるリスク
ダブルウォールは二重壁でテント内が快適
二重に生地を掛ける必要のあるダブルウォールテントは、通気性のある生地を本体に使用し、防水性のあるフライシートを別に掛けて設営します。
しかし、風雨を遮る機能と通気性と言う本体の機能を別に持たせる構造は、ダブルウォールテントの最大の特徴とする内空間の快適性に直結しています。通気とともに本体外側に湿気は排出され、殆どの結露がフライシートで起こるという事。その結果としてテント内全面の結露が起きないという事です。
※グランドシート(ボトム生地)は両構造とも防水性を重視している為透湿性が無いので、グランドシートには結露が発生します。
テント内居住環境の快適さは睡眠にも影響しますし、閉塞空間でのストレスの軽減に寄与します。
また、出入り口に大きく張り出したフライシートによって前室と呼ばれる空間が出来るのも特徴。靴などの荷物をテント空間内に入れる事無く、雨や夜露での濡れを避ける事が出来、限られたテント空間を少しでも広く使う事が出来ます。
ダブルウォールの特徴
- ◯ 快適に過ごせる
- ✕ 設営に手間がかかる
シチュエーション別の選定
設営しやすさならシングルウォール
一気にテントの設営が完了するシングルウォールテントは、時間短縮が必要な渓流遡行などに向いています。快適性が特徴であるダブルウォールテントは以下のシチュエーションで向いています。
- キャンプサイトを利用する
- 一か所にテントを設営して渓流釣りを楽しむ
ベテラン向けのツエルト
最後に、ツエルトという簡易テントを利用する場面もあります。ツエルトは通気性も透湿性も無い一枚の薄い生地で出来ている物で、ポールを張り綱で張って立てます。
渓流釣りでおすすめテントの紹介
シングルウォールテント3選
NEMO(ニーモ・イクイップメント) アンディ 1P
ポール設置後に本体を掛ける吊り下げ式が特徴のテントです。
透湿性 | ◯ |
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生地通気性 | × |
重量 | 760g |
ブラックダイヤモンド ハイライト
NanoShield fabric採用で、超撥水性と高い透湿性・通気性も併せ持つテントです。
透湿性 | ◎ |
---|---|
生地通気性 | ◎ |
重量 | 420 g |
Naturehikeソロテント 軽量テント 1人用
軽量で設営と片付け易さが高評価です。
透湿性 | ✕ |
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生地通気性 | ✕ |
重量 | 1.06 kg |
ダブルウォールテント3選
ファイントラック カミナドーム1
インナーに7デニールの極薄素材・高強力ナイロンのリップストップ生地を使用した、縫い目の最深部にまで品質を求めたテント
参考価格 | 60,000円程度 |
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換気性 | ◯ |
通気性 | ◯ |
重量 | 1,270g |
ニーモ・イクイップメント タニLS 1P
ベンチレーションにより様々なコンディション下で効果的な換気/温度調整ができるテント
参考価格 | 55,000円程度 |
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換気性 | ◎ |
通気性 | ◯ |
重量 | 1.06 kg |
MSR テントカーボンリフレックス1
ポールにカーボンを用いて徹底的に軽量化し、本体もメッシュ生地で通気性抜群なテント
参考価格 | 69,000円程度 |
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換気性 | ◎ |
通気性 | ◎ |
重量 | 660g |
渓流釣りでのテント選びまとめ
- スピーディに設営・撤収するならシングルウォールテント
- 居住快適性を重視するならダブルウォールテント
- 収納時のコンパクトさならシングルウォールテント
- ダブルウォールテントとシングルウォールテントの重量差は殆ど無い
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アウトドア用品店で14年間、販売員をしておりました竹内と申します。現在は長野でフリーのカメラマンをしております。店頭だけでは商品選びやその良さを伝えきれないという思いがいつもあったので、このサイト上で思い切り書かせて頂きます!
フライフィッシングは1985年から続けており、2017年からはテンカラもたしなんでおります。