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渓流釣りの仕掛けを素人が解説します
渓流釣りを始めて10年、順調に下手くそをキープし続ける「本格派素人」の私から、渓流釣りに初めてトライした時の僕に向けて書きます。(ベテランの方は、どうぞ「戻るボタン」にてご退出ください)
大学4年生だった君は周囲に渓流釣り経験がある人はおらず、お金が無いのでノウハウ本も変えず、随分適当な道具で渓流釣りを頑張っていましたね。
君のケチは10年後の今も変わらず、コインロッカーでは必ず100円玉が落ちていないか探しているよ。そんな未来のケチな君が渓流釣りの仕掛けを紹介するんだから、このページで紹介する道具・仕掛けもほとんどが安物だ。安心して読んで大丈夫だよ。>>安い道具じゃだめ?高い道具ばかり目につく理由
【渓流釣りの仕掛け】まずは釣り竿選びから
【渓流釣りの竿】仕掛けの中で最も金がかかる
とりあえず渓流釣り用の竿を1本買うならダイワのリバティクラブがおすすめだ。
1万円以下で購入できて、十分なスペックを備えているよ。
長さも5.3メートルあるから、だいたいの渓流はカバーできるよ。
リバティクラブ
君(つまり私です)はお金は無いけど時間だけはたっぷりあるだろうから、中古屋さんで探してみるのも良いかもしれない。
釣り竿は渓流釣りの仕掛けの中で最も高価な商品になると思うから、慎重に選んでね。
「ネットで釣り竿を買うなんて恐ろしい!」と、当時インターネットをほとんど使わなかった僕は言うだろう。しかし、アマゾンなら購入後30日以内なら無料で(しかも着払い)返品や交換ができるんだ。
とはいえアマゾンさんが可愛そうだから、使うつもりが無いものまでお試しで購入しちゃだめだよ。
【本流釣りの竿】川幅が特に広い場合は7メートル
あれから社会人になり、取引先や偉い人にごまをすることも覚えた君は、こんな高い竿も使ってるよ。
まぁ偉い人と言っても自分で言っているだけだから、大して偉くも無いんだろうけど。
本流で釣ろうとすると長い竿が必要になるし、長竿は素材も良いから値段が高くなってしまうんだ。しかし、今の君には必要無い。こんな高級な仕掛けを必要とするような本流で釣りをしようなんて思ってはいけないよ。
さらに細かいメーカーごとの特徴など渓流竿選びの詳細はこちらでまとめているよ。
【渓流釣りの道糸】0.6号の適当なナイロン糸
一番安い、ナイロン糸で構わない。釣具屋の親切なおじさんはラインの周りがコーティングされている良い道糸を勧めてくれるかもしれない。
でもそんな釣り糸にお金を使うより、うどんを食べた後に残ったつゆを翌日も使う生活をやめる方が先決だと思う。
【渓流釣りのハリスと針】ハリスは0.4号、針は7番
出来合いの針とハリスのセットで十分だ。
もちろん、時間があるなら針とハリスをそれぞれ買って自分で巻いたほうが安上がりだ。でも、そんな仕掛け作りに時間を使う暇があったら早く就職先を探し始めた方が良いんじゃないかな。
まぁ君のような取り柄のない大学生は結局、精神不安定な上司の下で毎日夜中の3時まで働かさせられるような会社に入ることになるんだけどね。
【渓流釣りの目印】毛糸でじゅうぶん
いっちょまえに釣り具屋で目印を買ってたけど、目印なんてなんだって良い。100円均一で売ってる毛糸を結びつけておけばじゅうぶんだ。でも空気抵抗があると投げにくいし、濡れると重くなるから、小さ目に切った方が良いよ。君は足は臭いけど視力だけは良いから、目印は何でもよく見えるよ。
とはいえ買っても節約になるような金額でもないから、専門の目印をハサミで切って結んでも良いでしょう。
「落ちてたから」という理由でグランドにあった折りたたみ式の長椅子まで持って返ってきたお父さんの血をそのまま受け継いでいるんだね。
【渓流釣りのオモリ】5番~Bくらい
鼻くそ大くらいのオモリ(5番~Bくらい)のサイズが一番使いやすいよ。風が強かったり深いところを狙うなら、オモリをいくつか付ければ良いよ。
【渓流釣りの餌】現場で採れる川虫が良い
君がやっていた通り、川底の石の裏に張り付いている虫を使う方法で良い。「柔らかくて美味しそう」だと当時言っていた、細長い虫(クロカワムシ)は確かによく釣れる餌だ。
君のその感性は正しいと思うけど、ちょっと気持ち悪いな。思ったことを真っ直ぐに口にするというその性格は、これから君に不幸をもたらすことになるでしょう。
網を下流に置いて川の石をひっくり返すと、川虫が捕れるよ。
網が無ければ石にくっついている虫を手づかみすれば良い。でも、保存のための餌箱は持っていた方が良いだろうね。
渓流での足回りの装備
ウエーダーは寒い時期にも○
貧乏性の君は、渓流にもスニーカーで行こうとしているはずだ。けれど渓流の石は丸くておまけにコケが生えているから滑って非常に危ないんだ。会話でスベることには慣れている君だけど、頭を打って大怪我をしたら大事だ。
底がフェルトのウェーダーを購入すれば、川での機動力は格段に上がるよ。通気性にも優れた5万円以上もするウエーダーもあるけど、君は安いので良いんだよ。
僕がいま愛用しているのは実売1万円くらいのこのウェーダーだ。
夏は渓流でも暑いから、君の足の臭さはウェーダーの中で最大限にその威力を発揮するよ。だから水を通さないウェーダーではなく、水を通すウェーディングシューズなどの装備があれば良いけど、金がないうちは暑くても臭くてもウェーダーで我慢しよう。
渓流釣りという趣味は君にどんどんお金を使わせるけど、持ち前のどケチさを忘れないことは大事だよ。
夏はウェーディングシューズ+靴下+スパッツ
ウエーダーは水を通さないから5月以降は暑いし、水中でひっくり返ったら足側が浮き輪のようになって二度と起き上がれない可能性があるから、余裕が出来たらウェーディングシューズとスパッツの組み合わせをおすすめするよ。
ウェーディングシューズの底はフェルト
最初に使っていたウェーディングシューズはこれだ。
安いけど、フェルトと金属のスパイクが付いているので釣行で滑った記憶は無いんだ(君のことだから、記憶を失くしているだけかもしれないね)。
靴下はこれを使ってるよ。モンベルの店舗で防水の1万円くらいのを勧められたけど、ネットで安いやつを購入したよ。
少し小さめに作られているから、26.5センチの僕はLLサイズを使ってるよ。
普通の靴下でも構わないけど、クロロプレンやネオプレン素材のソックスだと比較的暖かいから便利だよ。
この靴下は安いけど1年ほど活躍し続けてくれているよ。
でも君の足の臭さを受けとめすぎてとんでもない匂いを発するから、使ったあとは必ず煮沸消毒しているんだけどね。
地図のどこに向かえば良いの?
釣具屋で目星をつけよう
ここからはポイントの探し方について共有していくよ。各地域にある漁協が情報発信しているから、
- 地域名+渓流釣り
- 地域名+ヤマメ釣り
などで検索してみると、おおまかに「○○温泉のあたり」とか「○○村の周辺」とかヒントが出てくるはずだ。魚は遡上したり流れ落ちたりしているから、同じ川でつながっていればだいたいどこにでもヤマメはいるみたいなんだ。
道路が川の近くにあるところなら川に入れる可能性が高いから、そのあたりを車でウロウロしながら車を停めて川に降りられそうなところを探してみよう。
このページで日本全国の渓流釣りポイントをまとめているから、参考にしてね。
安全に降りられる道を探して川へ
車を停めた場所から川まで、随分高さがあるところが多い。でも、釣り人が入っている場所なら川まで歩けるようになっているから、道のような跡を見つけてそこから降りれば良い。
一度、つかまった木の枝が折れて崖から投げ落とされて、そのまま釣りをしていたことがあるけど、そんなにムキになって釣りをしなくても良いんじゃないかな。山は携帯の電波が入らないから、怪我をして歩けなくなったらそのまま死ぬ可能性があるからね。
「ヤマメの餌になることこそ本望」とか馬鹿なことを言ってる場合ではないよ。資産のない男の急死は、ただの迷惑だ。
コソコソと魚に近づこう
特に水が綺麗で、白泡が立っていないようなところではヤマメに見られてしまう。だから、岩に隠れたり影を落とさないように近づくと良いらしいよ。一度人間に気付いて逃げたヤマメは、絶対に釣れることはないんだ。忍び足からのコソ泥は昔から得意だから、その特技をようやく活かすときが来たよ。
ヤマメやアマゴが居る場所についてはこっちで詳しく書いているよ。>>ヤマメは川のどこにいる?
頭上に気をつけて投げてよ
ここからは釣り方について書いていくよ。
君はこれから釣った魚と同じくらいの数の針をなくすことになるけど、原因は根掛かりじゃない。全体の2/3くらいを、頭の上の枝に引っ掛けてなくすんだ。
「そんなバカな」と思っただろうけど、そんなバカなんだよ、君は。
しかも、2分前に引っ掛けたその枝に、まんまと再び引っ掛けることも珍しくはない。そういう知能の持主だということを自覚しておいてほしい。まずは体の周りに枝が張り出していないか、きちんと確認してから投げよう。
餌が流れているような感じで、適当に
魚のエサはほとんどの場合流れに沿って流れてくるから、釣りをするときも同じように流れに沿って自然に流すことが理想なんだ。
手に感触があったら、とりあえず竿を上げてみよう
10年間釣りを続けている君だけど、未だに魚のアタリか岩のぶつかってるのか、ほとんどわからないんだ。でも、どっちにしても竿を少し上げてみれば良い。魚ならビクビクと動くし、岩なら感触がなくなるだろう。
アワセるのが遅れてヤマメに針を飲まれることは今でもしょっちゅうだよ。
首振りをいなして取り込む
アワセだってこんな具合だ。
取込みのことを僕に説明させるなんて、詐欺師に道徳を語らせるくらい的はずれなことだよ。適当に竿をあげれば魚もついてくるんじゃないかな。
でも、ヤマメとのやりとりはちょっとだけコツがあるってことがこの前分かったんだ。ヤマメは針がかかるとダッシュで泳いだりせず、その場にとどまって首をと振ったりグルグル回転したりるんだ。このときに無理に引っ張ると針が外れてしまうから、竿を寝かせてじっとしていると良いらしい。
で、ヤマメが疲れたら岸際に引っ張ろう。
どっかの山奥の名人みたいに手元の網にヒョイっと抜くなんてことは死ぬまで出来ないだろうから、ゆっくり手元に引き寄せよう。彼らと君は違う生物だと思って良い。
こんな感じで釣ってみてください
ちなみに僕は、あれから多分300匹くらいはヤマメ・イワナを釣ったし、30,000匹くらいは釣り逃してきたはずだよ。それゆえ、本格派初心者を名乗っているよ。
上手に糸が結べずに針からスッポ抜けることはしょっちゅうだし、当たりがよくわからないから、300匹のうち200匹くらいは意図せず釣れたものだ。世間の釣り人はメディアの影響でどんどん専門的になっていくし、尺越えとかツ抜け(10匹以上釣ること)とか誰かが決めた数字にこだわってるね。でも君は大物を釣る必要は無いし、上手になる必要もない。楽しむために、技術はそんなに必要なさそうだ。
そもそも手先が不器用で野球部で一番どんくさかった君に、細かい技術やスポーツのセンスを求めるのは酷だ。
魚を釣っては、嬉しくて舐めまわしそうになっている、今の君のままで良いんじゃないかな。
そんな下手くその君はもはや餌釣りを諦めて「チョウチン毛針釣り」ばかりやっているよ。これは投げ込む、流む、アワセるがとても簡単だから不器用な君にピッタリの方法なんだ。よかったら見てみてよ。