前日由良川の支流でかろうじてアマゴを釣り上げた我々は、桂川の上流域に入りました。
桂川支流 別所川
当初はイワナを狙いに鞍馬の東を流れる静原川を目指す予定でしたが、移動途中に眼下を流れる川が魅力的だったので、うっかり桂川支流の別所川に入ってしまいました。
恐らくイワナは居ないと思うのですが、我々の釣りの対象などあって無いようなものです。
魚が時折毛針に飛びついてきますが、昨日カワムツを大量に見たせいで、毛針に食いついてくる魚は全てカワムツと勝手に確信してしまいます。
カメラで水中を観察するとアマゴが泳いでいるので、どうにかすればアマゴを釣り上げられるのでしょうが、それでもやはりカワムツの顔しか拝めません。
この日の私は兄に先に釣っていただくべく、兄の後ろでカメラマンとして控えています。
兄は本当は最終日の日暮れまで釣りをしたいのに、彼は嫁に
「洗濯を、お願いします」
と夕方18時までに洗濯物を揃えて頭を下げないと許されないという制度の元で生活しているので、14時には釣りを終えないといけません。
「自分で洗濯すれば良いじゃないか」
と思われたでしょう。私もそう思います。しかし、彼の奥様は自分のやり方以外で洗濯をされることを許さないらしい(?)ので、彼が自分で洗濯をするという選択肢は封じられているのです。
昨日のお宿の旦那さんも非情なカースト制度の下で虐げられていましたが、それに勝るとも劣らない可愛そうな夫です。
そんな彼に最終日の釣果を任せていましたが、彼が一向に魚を釣り上げないので我慢できずに竿を奪ったところ、すぐにアマゴが釣れました。
その後、釣りが可能な残り時間が少なくなった中で兄も見事にアマゴを釣り上げました。
頭のつくりが極めて単純な兄はようやく釣れた小さなアマゴがよほど嬉しかったらしく、スポーツの世界選手権で優勝を決めた外国人選手のように喜んでいます。
こんなガッツポーズを生で見たのは人生でも初めてです。
10月に北海道でニジマスとヒメマス釣りの計画を残していますが、2022年の本州での渓流釣りはこれにて終了しました。今年も特筆すべき釣果をあげることもできず、ただ木の枝と外道を釣り上げ、それをグダグダとブログで愚痴っただけの、素晴らしい1年でした。