兵庫県北部・但馬エリア円山川でアマゴ渓流釣り③

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八木川でイワナを釣り上げた翌日は佐用川に入りました。

 

佐用川

舗装されていない林道を進むと「この先林業の関係者以外立ち入り禁止」という看板が出ています。常識人ならここで引き返すでしょうが、私はそのような常識を生まれてこれまで抱いたことがありません。また、私にそのような記憶が無いだけで、林業の関係者だった可能性もゼロではありません。

粘ればなんとかなるかもと、近くに居た関係者らしき人に声をかけてみると、「釣り?車の往来に邪魔にならない場所に車を停めるなら入っても問題無いよ」

とのこと。どうやら釣りに入る人も多いようで

「ワシら漁協とちゃうさかいに鑑札(遊漁券)見せてとは言わんから!ワハハ!」

と高らかに笑いながら仕事場に戻って行きました。遊魚券無しで釣りする人も多いと言う示唆だと思いますが、遊漁券は大量に持ち帰る人もキャッチアンドリリースも同じ価格になっているので、リリース派が払いたく無い気持ちはよくわかります。

 

円山川佐用川アマゴヤマメ渓流釣り

 

雨がしばらく降っていないので水量は少ないはずですが、アマゴが生息するには十分な水量があります。

川の中をじっと見ているとアマゴの姿が見えました。私に姿を見られる場所に居るということは、恐らく水面を流れる餌を見ているということでしょう。チョウチン毛針釣りで毛針を浮かべてみたところ、魚が積極的にアタックしにきてくれました。

 

うまく針に掛かりませんでしたが、釣れる可能性はありそうです。今日は釣れた魚を焼いて食べたいので、15〜20センチくらいのサイズの魚を釣り上げたいと思います。

すると、今度こそ毛針に魚が掛かりました。

食べられるサイズでしょうか?

 

円山川佐用川アマゴヤマメ渓流釣り

食べられ、、

恐らくこのサイズを塩焼きとして食卓に出せば、戦時中の3歳児でも怒り出すでしょう。

ここでこれまでの毛針への鱒のアタックの仕方を振り返ったところ、通常時よりかなり激しい勢いで毛針にアタックしてきていることに気づきました。

毛針生活が短い私の経験からですが、このような食い方をしているときはほとんど毛針が口に入っておらず、そのほとんどが針に掛からない傾向があります。

なぜこのような食い方をしているか考察を深めてみると、水面でほとんど動かない虫であれば魚もゆったり食べられますが、対象の虫の動きが激しいため、魚も素早く食べる必要があるからだと考えました。

チョウチン毛針プレイヤーはついつい水面で毛針を跳ねさせて虫のような動きをしたりしますが、それを我慢して「この虫はゆっくり食べにきても食べられますよ〜」という見せ方をするために、動かさずに自然に流すと良いのではと考えました。あれれ。深く考えたはずが、一周回ることもなく極めて平凡な結論に至ってしまいました。私は川沿いでぶつぶつ独り言を良いながら、いったい何に時間を使っていたのでしょうか。

そこからは毛針を跳ねさせずに自然に流すことを心がけましたが、それでもヤマメの食いつき方の激しさはあまり変わりません。しかし数を重ねていくうちに、偶然毛針が口に入ったヤマメを釣ることが出来ました。

円山川佐用川アマゴヤマメ渓流釣り

写真映えさせてやろうと近くに落ちていた花びらを散らしてみたところ、棺に入ったおばあちゃんを写真加工アプリ「SNOW」で盛って写真を撮影して親戚から嫌な顔をされたことを思い出して、妙な気分になりました。

ギリギリ塩焼きにしても良いサイズだと思いましたが、すでにじっくり焼くだけの時間が残されていなかったので、泣く泣くリリースします。

 

釣れてもリリースしようと決めた時から突然釣れ出すというのはよくある話で、この日の私もまさにそうでした。今度は朱点があるアマゴです。

 

人面パーマーク
ピエロ風人面パーマークのアマゴ

 

円山川は日本海に流れ出す河川なので朱点が無いヤマメが釣れるのだと思っていましたが、この地域では朱点があるタイプが元々存在していた可能性が高いという研究者も居ます。

結局、毛針の流し方を変えたところで魚の反応を変えることは出来ませんでしたが、一通り釣れたので満足です。

帰りにはOak-yard(オークヤード)という綺麗なカフェ風のお店で昼食をいただいて帰ります。

車のボンネットでウェーディングシューズを乾かしてオシャレな店内にサンダル履きで入ってくるようなおじさんは私以外には見当たらず、右を見ても左を見てもこの田舎に似つかわしくないオシャレで決めた女性が2~3人で席を囲んでいます。

年齢層としては40代が中心ですが、小綺麗な彼女たちをそのまま麻布や芦屋に持っていってもすっかり馴染んでしまうのでは無いでしょうか(顔にモザイクは必要かもしれません)。

ランチで1,500円の値段を付けるとはどんなもんじゃいと思って食べてみましたが、一品一品が美味しく衝撃を受けました。カフェのランチと言えばオーガニックを売りにしているだけの巧妙な不味さで作られたちんまりした食事と相場が決まっていますが、味でもボリュームでも一切妥協していないこのお店が繁盛している理由が飲み込めました。

またこのお店に来たい。そのときには店内の雰囲気から浮かないように、真っ白のスラックスの下は素足にピカピカの革靴を履いて、そして上半身は正装であるフィッシングベストで決めて再来したいと思います。

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