前日、図らずも阿寒川でサクラマスを釣ってしまった私は、大きなニジマスが釣れると有名な利別川にやって来ました。
利別川の第2利別橋
アクセス | 北見から1時間10分 帯広市から1時間20分 釧路市から2時間 |
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対象魚 | ニジマス |
遊漁券 | 無料 |
管轄漁協 | 無し |
入渓のしやすさ | ★★★☆☆ |
歩きやすさ | ★★★★★ |
魚の量 | ★★★☆☆ |
私が見た魚のサイズ | 平均15㎝、最大35cm |
マップの赤マークのところまで車で進めますが、柵が設けられており、行き止まりになっています。
柵の下をくぐって川に入ります。
幸いにもニートの私は栄養失調気味でやや痩せているので難なく通過できました。
橋の上から見た利別川です。
水量も豊富なので、確かに立派なニジマスが居そうな雰囲気があります。
しかし、ニジマス釣りで有名な河川である上に、川に入れるポイントが少ない(川に橋が掛かっているところ)ので、この日は平日だったにも関わらず、あらゆる橋の近くに釣り車が停まっている状態でした。
大物に備えてドキドキしながらルアーを投げるも、たまに小さな魚がつついてくるのみで、なんの手応えもありません。
ルアーをミノーにしたりスプーンにしたり、手を変え品を変えしているとようやく魚が掛かりました。
「スポーン」
と勢いよく水上に飛び出すと、赤いニジマスらしい帯だけ私の目に焼き付けて川へとお戻りになりました。大物というほどではありませんが、35センチほどはあったでしょうか。
有名河川ということで気合を入れて竿を振り続けるものの、その後も音沙汰は無く時間だけが過ぎていきます。
それでも今回、心を乱すことなく楽しく釣りが出来た理由は、一人で釣りに来たからという他ありません。
過去に北海道の旭川で釣りをした際には、同行者のみが飽きるほどに大きなニジマスを釣り上げ、私の方は小さな魚ばかりだったのでひたすら惨めな思いをしました。
しかし今回は比較対象が無いので
「ここには魚が居ないんだな」
と、環境に責任をなすりつけることが出来ます。やはり釣りは一人、もしくは自分より下手くそな釣り人と行くに限りますね。
南側のポイントに移動します。
利別川の塩幌橋
赤マークの位置に車を停められます。
近くから川に入れます。
夏以降は草が伸びているので、草をかき分けて進むことになります。
赤マークから242号線をまたいで東側にも未舗装の道路が走っており、その先で駐車して川に入っている人がいる可能性もあります。
まずは塩幌橋の下を攻めます。日陰になっているので、魚が着くポイントになっているかもしれません。
ルアーを投げてみると、遠投する意図も無いのに、天高く舞い上がってしまいました。
川に掛かっている電線にルアーが大量に絡まっていて引っかかっていて
「誰がこんなところにルアー投げるんだ?」
と思われたことも多いかと思います。
あれ、私です。
もしくは私の同志です。
ルアー釣り歴は既に20年を越えていますが、技術的には相当なアレです。
さて、利別川の塩幌橋周辺はゆったりした流れですが、地図上で川がカーブしている地点には必ず瀬があり、その周辺がポイントになると思います。
飛んでいる虫を食べているのか、たまに魚が水面に姿を現します。
魚の気配は濃厚、鳥のさえずりが心地よく、状況は完璧です。しかし、私のルアーは岩に引っかかってはラインを切っている状態で、鳥にさえ怒りを覚える状況になってきました。
そう言えば、阿寒町の釣り人からとても丁寧な口調で、
「どうして、こんな時期に来たんですか?」
と言われました。
要するに、わざわざ鱒の活性が下がる7月に来るなんてアホか。雪代が落ち着く5月から6月、もしくは9月以降に来ないといけないよ、と言いたかったようです。
しかし、私はベストシーズンと思われる9月後半にも何度か来ましたが、結果は今回と似たようなものでした。
「どうせ私は、ベストシーズンに来たところで惨めな結果になるんですよ。」
と言った私に、かの阿寒町の方も申し訳無さそうな表情でコップを煽っていました。
* * *
釧路遠征最終日、午前中だけは釣りができるスケジュールだったので、4時半に川に入ります。
利別川の塩幌橋
最終日に大物を釣り上げてめでたしめでたしというのが釣り番組や雑誌での定番のコースになっています。
私も同じストーリーをブログにぶっ書いてやろうと竿を振り回しますが、釣れるどころか魚のアタリすらありません。
呆然としながら釣り進むと、前方に大きな2つの物陰が。
熊でしょうか。
2人のフライフィッシャーです。
苦手な釣りよりもさらに苦手な早起きをして、川に一番乗りを果たしていたつもりでしたが、なんていうことはありません。
釣り人のケツを追いかけていたのです。
2人の釣り人の後を追っている状態では釣れるわけもありません。
私は自分も、恐らく彼らも竿を出していない、入渓点の下流に移動しました。
* * *
まだ飛行機の時間まで1時間ほどあるので、人に荒らされていない環境でラストパラダイスを味わいます。
という予定だったのですが、結局ここでも魚の反応はありませんでした。
先程、はるか前方にフライフィッシャーを見つけたときに
「釣れない言い訳にできる材料が見つかった」
と喜び勇んで彼らの方にカメラを向けてしまった自分を恥じたいと思います。
先行者の有無ではなく、こちらの技量にのみ原因を帰結すべき事案でございました。
足寄の街
畜産が盛んで車で走っていると定期的に牛の匂いに社内が包まれ、「北海道に来たんだな」と思わせてくれる足寄の街ですが、
中心地はかつての盛り場として栄えたオーラを身にまとっています。
本州ではなかなかお目にかかれないレトロ感です。
こちらのスナックは現役で、中からは聞いたことのないメロディと元気なじいさんの歌声が聞こえてきました。
足寄の宿①ぎまんち
足寄で2日宿泊することになりましたが、最初に泊まったぎまんちは建物と内装のクオリティに衝撃を受けました。
この建物は宮大工さんが自分の居住地として設計した建物だそうで、壁や天井だけでなくコンセントのカバーまで衝撃的にオシャレでした。
コロナの影響もあってか、一人一泊素泊りで3,500円で宿泊出来、美男美女の夫婦の対応も好印象でした。
足寄の宿②にいつ旅館
こちらは素泊り1名4,000円で宿泊できました。
ご主人がアウトドアがお好きなようで、釣りの道具や写真が所狭しと、でもセンス良く配置されていました。
愛想の良い猫が出迎えてくれたので可愛がっていると、ご主人が部屋に案内するのに付いて、部屋の中にまで入ってきました。
ご主人が「出なさい」
と言うのも知らぬ顔で、部屋でくつろぎ始めます。
長年連れ添った夫婦であるかのように、当然のように部屋に入ってゴロン。
部屋の案内を終えたご主人が猫も連れて出てくれるのかと思いきや、
「追い出しておいてください」
という小声を部屋に残したまま、どこかに立ち去ってしまいました。
猫の追い出しには苦労しましたが味のある旅館を堪能できました。
2020年7月の北海道道東での釣り記録は以上です。
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私が当日使った安物のルアータックル一覧です。あまり参考にされない方がよろしいかと思います。
【ロッド】ブラックバス用の安いルアー竿
【リール】1,000番の小さなリール
【ライン】6ポンドのナイロンライン
【ルアー①】リュウキ50シンキング
【ルアー②】スプーン・pure3.5g