この日は、前日イワナを釣り上げたところとは別の支流に入りました。
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八河谷川下流
アクセス | 鳥取市から60分 津山市、美作市から1時間強 |
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対象魚 | イワナ、ヤマメ、ブラウントラウト、アマゴ |
遊漁券 | 年券:5500円 日釣:3,500円 |
管轄漁協 | 千代川漁協 |
入渓のしやすさ | ★★★★☆ |
歩きやすさ | ★★★★☆ |
魚の量 | ★★★★☆ |
魚のサイズ | 平均15㎝、最大25cm |
川沿いに立派な広葉樹が見られました。
樹皮にザラザラとしたものがついており、後で調べてみたところこれを地衣類(ちいるい)と言う菌だそうです。
ただ長く生きているガラパゴスゾウガメが纏うそれのように(見たことはありませんが)、ザラザラの樹皮を着込んだ大樹からは大いなる風格が醸し出されてます。
渓相は平坦ですが、魚の付き場はありそうです。
毛針を浮かべると、20分に一度くらいの頻度で魚が反応してきます(という思い出になっているということは、実際には40分に一度くらいか・・・)。
さらに釣り進むと、周囲と比べて深みがあるポイントがありました。
毛針をしつこく流していると・・・。
イワナが釣れました。
随分ジタバタしたあげくにまずい釣り上げ方をしていますが、大した大物ではありませんでした。
その後も何度も魚が毛針に飛び出してきましたが、どれも毛針の端っこをくわえるだけで針に掛かりません。
釣れないものの、毛針に飛びつく魚の姿が見えるのでやめるにやめられず、ひたすら毛針を浮かせては回収するという不毛な時間を過ごしてしまいました。
気がつくと先程までの魚の反応もなくなってしまったため、結局無策のままこの場所から逃げ出すという判断を下します。
八河谷川中流
八河谷川と同じく単調な流れです。
花崗岩と思われる白っぽい石が多く、透明度は高いです。
魚を探すサギのように、橋から首をぐーーーんと伸ばして川をのぞき込んでみると、魚が流芯を泳いでいるのが見えます。完全に水面を流れる餌を意識している待ち方で、毛針で釣れないはずがありません。
毛針を流すとたまに魚が食ってきますが、先程のポイントと同様に、ちゃんと口に入れてくれません。
それでもくわせるやり方がわからないので何も変えることなく毛針を落とし続けていると、ようやく魚がかかりました。
イワナかと思いましたが、なんとブラウントラウトのようです。
人生で一度きりと思われるニュージーランド釣行でさんざんに私をもてあそんだ魚です。
ブラウントラウトは外来魚であり、元々日本には生息していません。その後調べてみると、この河川にも釣り人が持ち込んだらしいと思われるブラウンがそのまま居着いている模様です。
昨今のナチュラリストの傾向として、外来魚が国内の川に生息していることを見つけた場合、外来魚が釣れてしまった不本意とあわせて、放流した釣り人への罵倒から始まり、その外来魚を釣って楽しむ人やリリースする人まで含めてありとあらゆる侮蔑を並べ立て、人と自然との関わり、さらには孫の代まで云々かんぬん・・・と述べながらしかめつらを決め込み
「こんな魚釣れても決して嬉しくないぞ」
というポーズを取ることに相場が決まっています。
さて、私も釣り人でありブログで情報発信をしている以上、外来魚がこの河川に生息して在来種であるヤマメやイワナの棲み家を奪っていることに懸念を表明しなくてはいけません。
【拝啓】芹津渓谷にブラウントラウトを放流した方へ
はじめまして。ニートと申します。
貴殿が放流なさったブラウントラウトですが、その思惑通りにしっかり芹津渓谷で繁殖しています。今ではそれが大きな問題になっており、漁協や地域をあげて必死の駆除活動に取り組んでいるようです。
こんなところに外来魚を放流するなんて、ダメじゃないですか。
でも私は、釣れた魚のその綺麗な模様を見た時、ちょっとだけ感動してしまいました。
ありがとう。
いえ、間違えました。ダメですよ。もうこれ以上拡散するのはやめましょうね。
この川にブラウントラウトが増えて喜ぶのは、あなたの勝手であり、エゴです。「では、在来種であるイワナやヤマメが増えることはお前らのエゴでは無いのか」って?
ややこしいことを言わないでくださいよ、ニートには難しいことはわからないのです。
ちなみに、芹津渓谷には本来ヤマメが棲んでいるはずですが、なんとアマゴも生息しているようです。理由は、漁協がうっかり放流しちゃったからだそうです。で、ブラウントラウトは駆除して、アマゴは駆除しないのだそうです。
そして知らなかったとは言え、私はこの後、釣れたブラウントラウトを無邪気にリリースしてしまいました(リリース禁止だそうです)。
貴方も貴方なら、漁協も漁協、そして私も私ですね。
* * *
八河谷川取水堰上
このポイントの少し下流で発電用に取水しているため、ここは下流域より水量が多いです。
素晴らしい雰囲気を味わいながらルアーを投げていると・・・。
ルアーを投げた瞬間に、ズッコケました。
1人で釣りをしているので、転倒しても誰も助けてもくれず、
「バーカ」
とからかってもくれません。
その後カメラを確認して、何事もなかったかのように釣りを再開しようとする我が姿が、あまりにみじめでいたたまれません。
さらに奥へと進むと、何か大物が潜んでいそうな淵にぶつかりました。
ルアーを通してみると、大きな魚が追いかけてきました。
びっくりした・・・。
2投目に食ってきてくれるかなと思いましたが、二度と追いかけてはきてくれませんでした。
その後ルアーを変えてみた成果でしょうか、同じ淵で別の魚が掛かりました。
ヤマメのようでした。
網で上手に魚をすくうことが出来ないので陸上にヤマメを放り投げたいところでしたが、その映像をYou Tubeにアップすれば「ヤマメが可愛そうだろ!」とたちまち炎上するでしょう。
体裁を気にして浅瀬で確保しようかと思った心のスキを見逃さず、ヤマメは素早く逃げていってしまいました。針から外れた時に魚を鷲掴みにしようとしたのか、大慌てで水中に手を突っ込んでいる私がまたしても無様です。
そして今になって気がついたのですが、私の動画は炎上されるほど多くの方に閲覧されているわけではありませんでした。
最終日は午前中だけ、やはり千代川の支流に入りました。
横瀬川・中原夢来キャンプ場上
朝から小雨が降っていて、なんとなく釣れそうな感じがします(ちなみに晴れていても、やはり釣れそうだと思ってしまいます)。
ルアーを通してみたところ、流れが細い一本道のようになっているところからヤマメが追いかけてきました。
その様子を見て、
「魚が流れが強いところに出て、餌を積極的に待っているのでは?」
と考えた私は、そそくさとルアーロッドを毛針に持ち替えます。
魚が岩陰に隠れているのではなく、流れの中に出て水面をしっかり見ているとすれば、毛針ですぐに答えが出るでしょう。そしてこの川にふさわしい、美しい魚が見られるはずです。
毛針を浮かせてみると・・・しかし思いの外、反応がありません。
水の透明度は瓶入りのサイダーのように澄んでおり、水の上でブラブラと動いている竿すらも魚からは見破られている気がします。
狙った通りの流れの中では釣れなかったので、渦を巻いているところに毛針を落としました。
イワナが釣れました。
今回の釣行ではまだ一度も釣れていない、ヤマメに狙いをしぼります。ヤマメはイワナに比べて強い流れでも棲息できるのでやはり流れが早いエリアを攻めてみますが、なかなか毛針に出てきてくれません。
すると当初のヤマメ狙いはどこへやら、すぐに
「イワナでも良いからとにかく釣りたい」
という生まれ持っての軟弱な私が10分ほどで顔を出し、またも緩いながれに毛針を入れてはイワナを釣るという安易な道に進んでしまいます。
するとその成果(?)もあり、大きなイワナが釣れました。
写真ではわかりにくいですが、かなり立派な大イワナです。
尺はあるでしょう。
パーにすると親指から小指で20センチになる手の平を当ててみると・・・。
手の平と全く同じ長さでした。
なんと!
手の平がいつの間にか30センチにまで育っていたようです。ロシアの歴史的な作曲家でありピアニストのラフマニノフと同じ大きさだそうです。
30代も半ばにして手のサイズが成長していたのか、はたまた私の頭がパーなのか、それは今も不明です。
【竿】ダイワリバティクラブ 5.3メートル
実売価格は5,000円~8,000円程度です。安いですが全く問題なく使えます。
【ライン】実売400円の安いライン0.8号
【毛針】サイズは14番くらいを使っています
チョウチン毛針釣りの方法と道具についてはこちらでまとめています。
チョウチン毛針釣りは簡単な道具と動作で楽しめるので、ルアー、フライ、テンカラなどで行き詰まった私のような釣り人にもってこいの方法です。