加勢蛇川でイワナを釣り上げて満足した我々は、天神川支流の野添川に移動しました。
天神川支流・野添川
アクセス | 倉吉市から40分 米子市から1時間 松江市から1.5時間 |
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対象魚 | イワナ,ヤマメ |
遊漁券 | 年券:6,000円 日釣券:3,000円 |
管轄漁協 | 天神川漁協 |
入渓のしやすさ | ★★★★☆ |
歩きやすさ | ★★★★★ |
魚の量 | ★★★☆☆ |
魚のサイズ | 平均12㎝ |
グーグルマップでは道がありませんが、下流側からこの先まで道が続いています。
未舗装の道ですが、車を寄せられるスペースがあります。
川をのぞきこむと、いかにも魚が居そうな雰囲気があります。
しかし私が読み解く「魚の居そうな雰囲気」など当てにならず、というかむしろ逆を行くことが多く、やはりこの日も釣り始めて1時間ほどはなんの音沙汰もなく過ごしました。
その後ようやく、イワナを釣ることができました。
中国地方に生息するイワナの亜種であるゴギなのかもしれません。
巷ではニッコウイワナ、ヤマトイワナ、ゴギなどイワナの分類を楽しんでいる釣り人も多いようですが、私は難しいことはわからないので、魚が綺麗な感じであればとりあえずOKです。
私の同行者は、自分が釣れずに私だけが釣果に恵まれると普段の温厚な性格がひっくり返ったように豹変するため、この時も私は釣れていないフリをして彼に隠れてリリースしようと試みますが、残念なことに私がイワナを釣ったという事実を見つかってしまいました。
そのため、その後は私の釣果よりも彼が釣れるかどうかにだけやきもきして過ごしていましたが、無事に彼も釣果に恵まれたため、安心して次のポイントに移動できました。
ランチは洋食屋
前日立ち寄ったそば屋に置いてあった雑誌で見つけたサテンドールという洋食屋さんに入りました。
釣り場からも20分の距離です。
教養が無い私やその友人たちが生まれて死ぬまで聴くことのないようなオシャレな音楽が響く店内には優しい光が差し込んでおり、現場仕事のような格好をした我々とは違う世界で生きてきたと思われる、育ちの良さそうなお客さんが何組か入っていました。
コースだとランチで1,500円ほどしますが、私のような平民以下の人でも楽しめるように800円のカレーが用意されている優しさが嬉しいお店です。
ナイフとフォークが使えないので、こういう店ではすぐに「お箸ください!」と言ってしまうのですが、それさえもはばかられうような上品な、でも決して威張っていない雰囲気を私も同行者も好きになり、翌日もこの店に足を運んでしまうまうのでした。
野添川上流
カレーの幸せに浸りながら、先程の上流地点に入ります。
風景は先程のポイントと同じです。
毛針を浮かべるも反応が無かったため、毛針釣りのせいにしてルアー釣りに変更します。
ルアーを投げてみると、魚が追いかける姿が見えます。なるほど毛針ではなくルアーの方が釣りやすそうだと、特に工夫することもなくルアーを投げては引っ張り続けます。
すると、ようやくイワナがルアーに掛かりました。足元まで寄せてきて浅瀬に上げようとすると、浅瀬の手前にある段差に引っかかって川に帰っていきました。
キャッチこそ出来ませんでしたが、これは強引に「釣れた」という認識にしてしまっても良いのでしょうか。
ブログには「イワナが釣れましたが、撮影する前にうっかり逃げてしまいました」などという書き方も可能と思われます。
最悪、この後一匹も釣れなかった場合にはそういう書き方にして自分を守っておこうと考えていたら、今度こそ釣り上げられました。
その後も一匹だけ、小さなイワナを釣り上げることができました。
夕暮れが近づいてきたので、同行者との集合場所である車で合流します。
昨年は釣れない悔しさで1時間遅刻したことを反省し、今回は集合5分前に車に到着すると、彼は社内でぐっすり寝ているようでした。
きっと釣れなかったのだろうと想像し、それを前提に対応します。
彼「釣れた?」
私「いや、一匹も釣れなかったよ」
彼「そう。こっちもダメやったわ」
私も釣れなかったことにしておけば、全て丸く収まるのです。彼が変な気を起こしてこのブログを読まないことを、切に願います。
* * *
夜は宿の近くにあったジンギスカン屋「大将」に入ります。
1,900円でジンギスカン、野菜、ご飯が食べ放題のセットになっているメニューがプッシュされていたので、ホールスタッフのお兄さんに声をかけます。
10代後半から20代前半と思われる静観な顔つきの彼は、頭はスポーツ刈りで黒く焼けており、一昔前の高校球児を絵に書いたような風体ですが、黒く焼けすぎているせいか年齢が少しわかりにくい顔つきです。
私「食べ放題Aを2つ、ください。」
彼「もう食べ放題は終わってるんですよ。」
食べ放題が終わっているとのことだったので、「単品はどんなメニューがあるんですか?」と尋ねたところ、元高校球児は、
「あ〜!!!!!」
と広い店内に響き渡るような大声を出したかと思うと、首をひねりながらじっと固まってしまいました。
私「・・・・。」
彼「うん。食べ放題、あります。はい、食べ放題は、あります!」
自分に言い聞かせるように、どこか重々しい口調で食べ放題の存在を自分の中で確認した彼は、手早く食材とご飯を運んで来てくれました。
彼「ご注文の内容は以上です。もしご飯のお代わりが必要になった際にはスタッフに。いえ!このわたくしに!!お申し付けください」
と、まるで外国大使館に勤務する執事のように、自分の胸に手を当てて、ご飯のお代わりが大変誇り高い仕事であるかのように言い残し、颯爽と去って行きました。
その後も彼のことが気になって、ジンギスカンどころではありません。
熱くなった網を持って店内を移動するときも、「網、通りま~す!!!」と、周囲に誰も居ないスペースでもしっかり声掛けを実施していたり、まるで接客を通じて一人でショウを行っているようでした。
ジンギスカンの味の方は、やや羊の臭いが強い印象を受けたものの、彼の独特な丁寧さとハイテンションな対応のおかげで、楽しい時間を過ごすことができました。
その後、前日に続いて宿で卓球で大いに盛り上がった我々は、最終日に別の河川でヤマメを釣ることが出来ました。