大アマゴを追い求めて昨日と同じ川へ【22年三重アマゴ渓流釣行⑤】

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昨日大きなアマゴを見かけた河川とは別の無漁協河川に向かいます。橋の上から川を見ると、大きな魚の姿が見えます。

あの悠然とした雰囲気はアマゴに違いありません。

川に降りてルアーを投げてみますが、釣れてくるのはアブラハヤばかりです。

先程私が見たアマゴらしき魚はどこへ行ったのでしょうか。

遠くからものを見ると、当然に対象は小さく見えます。従って私はそれを正常化しようと、無意識に遠くのものを大きめに補正して認識しようとし、さらに「願望」補正まで加わって実物よりもさらに大きく、そしてアブラハヤまでアマゴ化させてしまう。

なんと都合の良い脳みそなのでしょうか。

しかし例えば男性であれば、「絶世の美女だ」と思った女性がマスクを外したら絶世のオランウータンだったりしたことは当然、あるでしょう。誰もが通ってきた道なのです。

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滝が顕にした地層を見て楽しみます。

 

二日前の釣行記では「砂岩泥岩互層」などとネットで知った知識をひけらかしてみましたが、これに関してはどう検索したものか、何という岩なのか全く何かわかりません。

上流を目指すもどんどん水が少なくなり、アブラハヤ向きの渓相になってきたため、川から上がります。

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私は普段、同じ河川に何度も入ることをあまりしませんが、この日は違いました。

目にしてしまった大アマゴらしき魚が忘れられず、前日に入った無漁協河川に向かいます。

「大物狙いなんてふぬけがすることだ」なんて言っておきながら、昨日は大アマゴの影を追い求めて日暮れまで川にかじりつき、そしてその舌の根も乾かぬうちに同じ川へ再度行ってしまうような人間です。もう自分の主義主張などをひけらかすのは控えたいと思います。

夕方はたった一箇所、その一振りのためだけに、コンクリート沿いに出来た深みに入ります。

毛針やラインに狂いがないように職漁師のように入念に確認し、さらに釣れたときのために、小型カメラであるgoproもセットします。もし大物が釣れた動画が撮影できれば、チョウチン釣りという日本式の延べ竿で大物と派手なファイトを繰り広げる映像は世界を駆け巡り

「最高だぜ!ジャパニーズ・ランタン・スタイル!」

と称賛され、来年あたりには「Mr.ランタン」としてハリウッドデビューしているかもしれません。

姿勢を低くして狙っているポイントに近づきます。コンクリートの影は黒く深く、いかにも大きな魚が獲物を待ち構えていそうです。

虫が動いているように、空中で少し跳ねさせてから水面に落とします。

・・・。

二投目。

・・・。

魚が現れる気配は全く無く、音もなく終了しました。

未練がましくルアーを投げたりしますがなんの反応も無く、ただこのポイントで大きな魚を釣るために遠回りまでしたのに、何というザマでしょうか。

5日間に渡る三重釣行も本日で終わりになりますが、そういえば今日は朝から一匹もアマゴを釣っていません。この際サイズは問わないので、アマゴの顔だけでも拝ませてもらいましょう。

川を観察していると、流れ込みの白泡周辺にアマゴが陣取り、後ろの方では小さなカワムツやアマゴの幼魚が居るというパターンのようです。カワムツやアブラハヤは釣らないように、流れ込みの直下だけを重点的に攻めて行くと、白泡のすぐ後ろで魚が掛かりました。

13センチ程度の重さでしょうか、軽やかに魚が糸の先で跳ね回るのがわかります。

大きくは無いけれど、特別な魚では無いけれど、普通のアマゴで三重とお別れするのも悪くないでしょう。

なんの変哲も無いカワムツ

 

・・・。

その後もやはりムキになってアマゴを置い続けましたがカワムツすら釣れることはなく、名も知れぬ大岩をじっと見つめるうちに陽は暮れていきました。

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