遊漁料不要|アマゴの魚影が濃い河川【22年三重アマゴ渓流釣行②】

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前日、三重県南部で奇妙ながらのアマゴが釣れたことを知人のイワナ研究者に伝えたところ「近くの河川を教えるからサンプルを採取してほしい」と依頼がありました。

「希少なイワナが居るかも」という彼の誘導にまんまと引っかかり、三重県内の漁協が無い河川に入りました。

朱点が多すぎるアマゴを見て「在来種の可能性もゼロではないよ」という表現で、ただの養殖アマゴと捨てに掛かった魚に魔法をかけてくれた彼に恩を返すチャンスと言うことも出来ます。

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三重県無漁協河川のアマゴ渓流釣り

なめらかな岩盤の上を水が流れています。

※漁協の無い河川の釣り場なのでポイントは有料記事に記載しています

水で表面がなめらかになってるところを見ると、花崗岩ではなく柔らかい岩のようです。

私と魚の間に入る岩が少なく、水の透明度が極めて高いので魚がルアーに魚が反応すればすぐにわかる環境です。

ルアーを流すと魚が追ってきますが、私の姿もよく見えているのか、すぐにターンして帰っていきます。

なかなか釣れずにムシャクシャしていましたが、堰堤の下でアマゴが釣れました。

 

このときも二匹のアマゴが追いかけてくれていますが、この後もアマゴの反応は絶えず、次々に釣れてきました。

 

朱点が無いパーマークが丸いアマゴ

 

朱点が多いアマゴ

 

ルアーを投げれば反応があるという状態です。こんな夢のようなシチュエーションはいつ以来でしょうか?

釣りをしていると、アマゴ(ヤマメ)やイワナは終日餌を追っているわけではなく、明らかに「餌を待っている時間と待っていない時間」が存在しているように思います。餌を待っていない時間にはどれだけ毛針を流しても見向きもしませんし、ルアーもほとんど追いかけてくれません。

しかしこの川はアマゴの数が多すぎるからか、餌を待っているアマゴが居ない時間帯というのが1日の間で現れませんでした。

カメラを置いてルアーを投げる余裕もあり、毛針に食いつく瞬間も撮影出来ました。

 

そういえば私は研究者から「イワナを釣りに行ってほしい」と言われた恩返しをするためにこの川に入ったのでした。

私はこれまで自分を守るために人を欺いたり傷つけたりを繰り返してきた人間ですが、恩を受けた場合にはきっちり返すことを心がけています。

研究者に恩返しするためにはイワナを釣るためにはもっと上流に行かないといけませんが、目の前にはアマゴのパラダイスが広がっています。

もう少し考えを進めてみたところ、このエリアにイワナが居ないとは言い切れない上に、上流に移動しすぎると危険が伴うと気がつきます。

普段ほとんど頭が働かない私ですが、こんな時は言葉のマジシャンではないかというくらいに理由が溢れ出てきます。

いえ、直截に申し上げればアマゴの誘惑に勝てませんでした。ルアーで釣ったり毛針で釣ったり、普段釣れない鬱憤を晴らします。

さて、これだけアマゴが何匹も釣れるとやや味気ないと言えます(と言っても10匹も釣っていませんが)。今日は早めに釣りを終わろうかと思いましたが、私の両手は脳みそに反して毛針を水中に投げ込み、釣れた魚を舐め回してはリリースする・・・それを繰り返してしまいました。

そして時計は18時を過ぎ、あたりが薄暗くなって来たので車を目指します。幸いにも川沿いに林道があるので、これに沿っていけば間違いなく車に出られるはずです。

マップを見てみると、駐車場から1.5キロほど来てしまったようです。

林道は川から一定の高さを流れているので川の音を聞きながら下流へと向かっていたところ、いつの間にか林道から川が見えない高さに来てしまっていました。

そう言えば、私は川の右岸側に車を停めたはずですが、この林道は左岸側にあります。歩くべき道を間違えたと気づいたときには外は夕方を通り越し、夜と呼べるほどの暗さになってしまっていました。

 

さぁ大変です。

左岸側の林道をずっと歩き続けて橋があるところまで行き、橋を渡って車まで戻れば1時間ほど余計に歩くことになり、さらに後半は恐らく漆黒の闇の中を疲弊しながら歩くことになるでしょう。

もし今から川まで降りて反対側に登るならば、うまくいけばショートカット出来ますが、闇の中の慣れない渡河で怪我でもすれば救助を求めることになってしまいます(幸い電波は入る場所でした)。

これ以上、人様に迷惑をかけても良いものか悩みましたが「もう歩きたくない」という微妙な判断をくだし、人生で初めてスマホの懐中電灯をONにして谷底に突入するという暴挙に出ました。林道はいつの間にか川底から20メートルほどの高さに来ており、川の音がわずかに届くだけで川らしきものはほとんど見えません。

草をかき分けてなんとか川まで降り立つと、あとは林道に上がるだけです。私の記憶では駐車した林道から川まではそれほど高さが無かったはずですが、太陽が沈んだ今では川から上を見てもどこに道路があるのか全くわかりません。

グーグルマップの地形を見て、それほど高低差が無いところを選んで斜面を登って、なんとか林道まで上がることが出来ました。GPSの精度と無料アプリのYAMAPよ、ありがとう・・・。

されこれで終わりかと思いきや、駐車場をマップに記録していなかったので、車が自分の上流にあるのか下流にあるのかがわかりません。当てずっぽうに上流側に歩いてみますが、林道というのはどこも同じような顔をしているので一度通ったところなのかそうでないのか検討もつきません。

スマホは2台ともライトをONにして、落ち着きを保とうとポッドキャストでラジオを流しながら歩いていると、遠くにぼんやりと車が見えてきました。

私の車です。

感動で写真を撮ったものの、車であることが非常にわかりにくいほどの暗さになっていました。

渓流釣りをはじめて15年ほど、「暗くなる前に釣りを切り上げる」という子供のような教訓を得た私は、翌日も三重の無漁協河川でアマゴを釣りました。

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