前日大分のバス釣りで散々な目に遭った私は同行者の武藤くん(仮)と共に熊本でアマゴを狙いました。
阿蘇の河川に入る前に、阿蘇名物の赤牛で有名な「いまきん食堂」に向かいます。
午前10時前には50人ほどの行列が出来ていたので、同行者が駐車場に車を回しているスキに私がその行列に並ぶことに。
友人からは「まずは店先に書いてある紙に名前を書いて待つんだぞ」と言われていましたが、紙のようなものは置かれていません。先に紙に書いてから並ぶのか、書くために並んでいるのか、整理券など別のアルゴリズムで動かされているのかわからないままひとまず列に並ぶことに。
しかしようやく順番が回ってきた時にそれが無意味に期すことは避けたいところ。私のすぐ後に並んだ女子大生らしき二人に思い切って声をかけてみます。
そう言えば九州で女子大生と言うと、以前長崎の轟渓谷でウェーダーに釣り竿スタイルでパワースポット巡りの女子大生二人に声をかけたところ、二人共レイプ犯ににらまれたような反応をしてきたという、悪しき記憶があります。
しかし今回はウェーダーを履いて腰の位置が妙に高い人になっていませんし、釣り竿も持っていないので大丈夫でしょう。
「あのー。先に紙に書くんじゃなくて、まずは並んでて良いのでしょうか?」
と問いかけたところ、しばらく「私たちに声をかけたわけではありませんように・・・」と強く願うかのように、二人共私の目から遠い虚空を見つめていました。しかしやがてそれを諦めて
「あ、たぶん・・・。」
と、意識を宇宙に飛ばした状態で辛うじて声を発してくれていました。
「有難うございます。」
その後、声をかける前と比較して明らかに二人の会話が減り、その目がスマホに向かっていた理由は、恐らくLINEで
「タイ人かと思ったw」
「並ぶ以外に何すんだよ」
「多分無職だよ。こうなったら人間も終わりだね」
などと的確に見抜いて悪口で盛り上がっていたからだろうと思われました。
* * *
赤牛丼を平らげた我々は渓流に向かいます。
ホシザキ南九の横に見える阿蘇山が雰囲気を出しています。
昼から阿蘇山近くの無漁協河川に入りましたがヤマメは釣れなかったため、夕方から別の河川に移動します。
周囲を見渡すと羽虫が飛んでいるようだったので、水面に毛針を浮かせる釣り方で魚を狙います。
すると、3投目くらいでいきなりヤマメらしき魚が毛針に飛びついて来ました。私の貧しい経験上、水面に浮かべた毛針に対する反応は極端で、魚が毛針に反応するときには別のポイントでも反応してくれる可能性が高いです。
ルアーで釣るべきか悩んでいた自分におさらばし、確信に満ちた面持ちで毛針を水面に浮かせます。すると、毛針に反応するヤマメは現れるのですがなかなか針に掛かってくれません。
この河川は平坦で人間が隠れられる岩も少ないので、ヤモリのように這いつくばって毛針を浮かせたりなどしていると、魚が水面から姿を出しました。
貴重な一匹を逃さないよう、慎重に慎重にやりとりしていましたが、よく見ると毛針は魚の背中に掛かっていました。ヤマメ・アマゴは毛針をしっぽではたく時があり、その時に針に刺さったのでしょう。
口ではなく身に刺さっている場合やりとりの中で毛針が外れることはほとんど無いので、バカみたいに慎重にやりとりしていた自分を今更ながら恥じるのでした。
※漁協が無い場所でヤマメが釣れたのでポイントの詳細は有料記事でご紹介しています
【竿】ダイワリバティクラブ 5.3メートル
実売価格は5,000円~8,000円程度です。安いですが全く問題なく使えます。
【ライン】実売400円の安いライン0.8号
【毛針】サイズは14番くらいを使っています
チョウチン毛針釣りの方法と道具についてはこちらでまとめています。
チョウチン毛針釣りは簡単な道具と動作で楽しめるので、ルアー、フライ、テンカラなどで行き詰まった私のような釣り人にもってこいの方法です。