【遊漁券いらない】三重で釣れた朱点が多すぎる「サトウアマゴ」【22年三重アマゴ渓流釣行①】

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現在の三重県は南北に広く伸びていますが、江戸時代までは下の地図で示した松坂を含めて、その南側は全て今の和歌山にあたる紀州藩の領土だったようです。

明治時代の廃藩置県により伊勢藩が三重県に、紀州藩が和歌山になった際になぜ、松坂以南のかなり広い地域が和歌山から三重県に編入されたのでしょうか。深く調べられてはいませんが、現在の三重県南部は地形が急峻で雨も多く生産性が低かったため、御三家のひとつとして強大な権力を有していた紀州藩が伊勢半に「そっちにやるよ」と押し付けたのではという見方もあるそうです。

修学旅行のグループ分けで余り物になり、特に仲よくもなかったグループに投げ込まれて終始居心地が悪かった当時の自分を思い出しつつ、三重県南部のエリアに向かいます。

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初日、うっかり道を間違えて思わぬ河川にたどり着いてしまいました。地図を見ると確かに川が流れているようですが、このあたりは針葉樹の植樹が活発なので保水力が低いという話を聞いたことがあります。水もちょろちょろのしょうもない河川が流れている可能性もありますが、念のため確認してみます。

川を覗き込むと、想像していたスケールとの差に圧倒されました。

巨大な岩石がゴロゴロ転がり、美しく澄んだ水が流れ込んでいます。

この地域は約1,400万年前に起きた地球規模で生命に影響を与えるほどの大地震があった地域(現在は熊野カルデラとして痕跡が残る)に近いはずですが、そのマグマが冷えて固まった花崗岩でしょうか。

花崗岩は風化すると砂になるためやはり保水力が少ない土壌を形成している可能性があります。今は威勢よく水が流れていますが、冬になれば水チョロチョロで魚が生息していないなんてことは無いのでしょうか?

ルアーを引っ張って来ますが、魚の何の反応はありません。水が綺麗すぎてルアーを投げる私の姿が丸見えなのでしょうか、それとも釣り名人が来たと恐れおののいたのでしょうか。

水中カメラで魚を探し続けると、アマゴの姿がありました。

三重県南部の無漁協河川アマゴ

※漁協の無い河川の釣り場なのでポイントは有料記事に記載しています

 

続いて大きな淵にカメラを沈めると、アマゴが5匹ほど泳いでいるのが見えたのでルアーを通してみます。

アマゴが遠巻きに見送ってくれています。釣り名人が来たことに魚がおののいて逃げたという説を信じていただいていた皆様には申し訳ありませんが、今回ばかりはその説は当たっていないようです。

ルアーで釣れなければ、毛針を試すしかありません。のべ竿に毛針を結んで小さな流れ込みに浮かべると、小さな魚が食いついてきます。

人生で初めて三重県の南部まで来てしまったのですから、サイズはともかく一匹くらいは釣って初日を終えたいものです。小さい魚は何度か毛針に食いついてくれますが、口が小さいのでそれを釣るのはなかなか難しく、ハマってしまいます。

ムキになって50回くらい毛針を浮かべたところ遂に魚が掛かりました!

 

 

極小のアブラハヤです。先程まで毛針をついばんでいた魚の正体は全てアブラハヤだったのでしょうか・・・。

「諦めないことが大事だ」と昔のJポップの曲は言っていました。私は諦めず、負けず、逃げ出さず、信じ抜きました。その結果登場したのがこのヌメヌメしただけのアブラハヤだったので、これからは逃げ出すことも大事だとわかりました。

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その後、淵で重いスプーンを沈めると魚が掛かっていました。沈めている時に掛かったのでしょうか、リールを巻いた時に掛かったのでしょうか、全くわかりません。

三重県無漁協河川のアマゴ渓流釣り

これが三重県南部のアマゴでしょうか、朱点も少なくこれと言った主義主張はありません。

ちなみに、フックが何故かお腹に刺さっていましたが、これは釣れたという理解で良いのでしょうか。

夕暮れが近づいてきたので、車の近くまで戻ってもう少し粘ります。明日からも5日に渡って釣りは続きますが、1分でも長く釣りがしたいと思うがめついバカです。

毛針に魚が掛かりました。

 

子供の落書きのような、雑な模様をしたアマゴです。

派手な模様のアマゴは養殖されて放流されたものが多いと聞いています。

 

伊勢湾の在来サトウアマゴ

 

誰が作り出したアマゴわかりませんが、何という美的センスでしょうか。美術の成績が「2」だった私でもこれは描かないでしょう。

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その後詳しい方に聞いてみると、この朱点が多いアマゴは養殖の可能性も高いようですが、在来種である可能性を完全に否定するだけの根拠は無いとのことでした。

伊勢湾周辺ではこのような派手な朱点を持つアマゴが存在しており、それらをかけ合わせて朱点が多いアマゴを作り出して四国や長野県に持ち込まれて旅館などで提供されていたそうですが(サトウマスと言われているそうです)

「気持ち悪い」
「病気じゃないのか」

などの声が多く、現在ではほとんど使われていないようです。

この魚を放流したのはどこのセンスの無い爺さんかと思っていましたが、神様である可能性も否定できないことに驚きました。

自然の造形美に驚かされることが多いですが、もしこれが在来種だとすれば、今度ばかりは神よ、あなたの失態でしょう。

※漁協の無い河川の釣り場なのでポイントは有料記事に記載しています

 

翌日も三重県南部の無漁協河川でアマゴを狙いました。

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