鈴鹿川支流で在来のイワナ渓流釣り【22年三重北部②】

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前日、漁協が無い河川でアマゴを釣り上げた我々は、この日もまた三重県内の無漁協河川に入りました。

この河川は鈴鹿川流域にある在来のイワナが生息するポイントです。

※漁協による放流が無い河川なのでポイントは有料記事に記載しています

 

この川は水量も少なく、正確にキャストする必要があるので初心者向きでは無いのではと心配していましたが、彼女は川を一目見て「大丈夫ですよ」

とプロの釣り師のように言いのけ、通り道で出くわした小さな支流でルアーを投げ始めました。

 

そして昨日、彼女が釣りをする様子を見ていなかったのでここで初めて観察したのですが、渓流釣り歴1年で10回以下とは思えないほど、正確にルアーを投げています。

特に他のジャンルの釣り経験者ほど「軽いルアーを近くに投げる」ことに苦労するように思いますが、まさに空中からルアーを置いているかのようにバックハンドで正確にルアーを投げています。

私は渓流釣り歴15年でありながらバックハンドキャストが出来ないので、彼女にアドバイスを乞うと

「卓球とかバドミントンのバックハンドのようにやるんですよ」

とのこと。彼女が見ていない時にこっそり試してみましたが、指をラインから離すタイミングをつかむのが難しく、狙ったポイントの3軒ほど隣に飛んでいくこともしばしばで、このキャストは女性の前では絶対にやらないことを改めて誓ったのでした。

 

ウェーダーを履いて川に入ると、すぐに私の毛針にイワナが掛かりました。

鈴鹿川天然イワナ渓流釣り

女「わぁ、さすがですね♪」

ガイドという立場を朝一番から放棄して無邪気に釣っているバカは、しかし、おだてられるとまんざらでもありません。

さすが私だな・・・。なんだかんだ言いながらも釣ってしまうのだな・・・。この非凡さはどこから来るのだろうか?などと思いながらイワナを撮影していると、上流から同行者がイワナを持ってきました。

 

鈴鹿川天然イワナ渓流釣り

デカい!私が釣ったイワナの倍くらいはあるでしょうか。

先日岩手県で渓流釣りをしたときにも私が釣る度にそれより大きな魚を見せつけられた記憶がありますが、その再現VTRのようになっています。

岩手県閉伊川と接待川でヤマメ・イワナ渓流釣り【22年岩手①】

 

その後はどちらにも魚の反応が得られず、昼食を摂ります。

その時に彼女が「ルアーの色ってどう選べば良いんですか?」

と質問をしてきました。ガイドとしての腕の見せどころです。

しかしこれまで15年間、ルアーの色については何も考えてこなかったので

「まぁ色々ごたくを並べたてる人は居ますが・・・私は気にしていません」

という「わかってるけれど敢えて口にしません」と言う、かなり回りくどい格好の付け方をしてしまいました。

「そうですか」

とだけ口にした彼女が私に釣りについて質問をすることはその後一度たりとも無くなり、私はある意味ホッとしたのでした。

 

* * *

 

そこから全く魚の反応を得られなくなった我々は、彼女の移動時間が近づいてきたので駐車スペースに戻ります。

途中、釣り開始時に通りがかった時にルアーを投げずに残しておいたとっておきの堰堤下のポイントに入ります。客観的には明日からも釣りが続けられる私ではなく、ここで渓流釣りとしばしお別れの彼女が釣るべきポイントでしょうが、私がヨダレを垂らしていたのが見えたのでしょうか「ど、どうぞ・・・。」という彼女の消え入りそうな言葉をしっかりと拾い上げ、なんとガイドである私が釣りをすることになりました。

しかし女性に釣りを見られていると思うとその目線が気になり、いつも以上に格好良くキャストしようとしてしまいます。その結果ムダな力が入り、ルアーが手前に落ちたり壁にぶつけたり、散々なキャストを繰り返したあげくに魚の反応も得られませんでした。

女「楽しかったですね。」

私「そ、そうですね・・・。」

パック詰めされた真鯛のような目をしたガイド失格の男は、90度に首をうなだれたまま同行者を駅へとお見送りするのでした。

 

結局、渓流釣り歴1年の女性にベテランの技術を見せつけて尊敬されるはずだったこの釣行ですが、川では彼女の素早さに置いて行かれ、私より大きな魚を釣られ、最終的にはキャストの方法を教わるという、私の常人ならざる才能を改めて証明した1日になってしまいました。

その悔しさを晴らすべく、翌日からは一人で三重県内の無漁協河川でアマゴを狙いました。

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