【入渓ポイント】小佐越駅の近くから
きぬ川苑の裏では釣りをしている人と、水面に竿を叩きつける先行者がいたため、小佐越に移動しました。
釣り人も水叩きの妖怪もいないため静かに釣りができるかと思いましたが、上流から妙な集団が流れてきました。
鬼怒川名物の川下りです。
おじいちゃんおばあちゃんからじっと見つめられる恥ずかしさに耐えかねて移動します。
【入渓ポイント】男鹿川の独鈷沢わさび園あたりから
ミノーを投げるとヤマメが釣れました。
同行者が大きくてキレイなヤマメを釣り上げました。
脳天をフックで貫かれたヤマメの目がイッちゃっており、顔を出すとヤマメラブな読者様に不快感を与えてしまうと考えて顔は隠しております。
繊細なる同行者は良いヤマメが釣れたのに凹んでいます。釣れて喜ばれるのは心外ですが、落ち込んでいる人を見るのはそれほど嫌ではない自分に嫌気がさしたところで、宿に移動します。
【当日のお宿】川治温泉登隆館
山間の宿に宿泊すると、旅館の人は私を決して観光で来た人間だとは思いません。
「お仕事ですか?」
きっと外資系金融の為替ディーラーが山に仕事でやってきたと思っているのでしょう。この日も登隆館の名物ばぁちゃんらしき人から尊敬の眼差しとともに上記の想定質問がやってきました。
【入渓ポイント】 川治湯元駅近くから
魚が大量に蠢いているのが見えるポイントで、水面の虫に向かって飛び出すニジマスも目視できるほどです。
同行者が大きなイワナを釣り上げました。
しかし、プレッシャーは高いので私のような下手な釣り人に簡単に釣れるはずもなく、ひたすらスプーンを投げ続けていました。
「ミノーが良いよ」
そんな私を見かねたのか、隣で釣りをしていたフライの男性がアドバイスしてくれました。
私「ミノーですか」
フ「さっきよりも早巻きで」
私「早巻きですね」
言われたとおりに、何の工夫もなく、そのままでやってみると、それまで1時間ほど何の反応も得られなかった竿にいきなり魚がヒットしました。
いつもなら掛けた魚を岸にずり上げた後で申し訳程度に網へと入れる私ですが、それではフライマンにいよいよアホだと確信されるだろうと思い、格好をつけて網に直接魚を入れる「ネットランディング」というやつに挑戦することに。
しかし、技術とか経験とか魚への優しさなどすべての要素を持ち合わせていないことが災いし、ネットの外側からフックが掛かってランディングに失敗、ニジマスはこちらに一瞥をくれることもなく川へと去って行きました。
一連の恥ずかしい事態をフライマンに見られていまいかと心配になり、間髪入れずに隣のフライマンを見てみると、こちらに気を取られることなくニジマスを見事に釣り上げており、それを見て安心するという惨めな私なのでした。