大きなヤマメを釣り逃した前日の夜、酒に弱いくせに調子に乗るという年甲斐の無い性格を発揮し、ビールとレモンサワーを飲み続けた後でさらにショットでラムを飲んだ(何を飲んでいるか当時はわかっていない)せいで、翌朝目覚めたときには地球がグラグラと揺れている状態でした。
その時は「今日は釣りどころでは無いな」と思っていましたが、気がつくと昼頃には当たり前のように竿をかついで川沿いに立っていました。
ちなみに前日、酒の席で私がどのような方法で渓流釣りをしているのかという話になり、私が「長竿に短い糸と毛針を結びつけたスタイルで釣りをしています」と伝えたところ、皆から
「ダサすぎる」
「原始人かよ」
となじられましたが、この日もその原始人スタイルを貫きます。
神奈川の渓流
※この河川は漁協が管轄していないポイントなので、釣り場は有料記事のみでご紹介します。
原始人が満を持して毛針を放り込むと、魚がちょこちょこ反応してくれます。この河川にもヤマメやイワナが居るのかどうか情報が無いので不安でしたが、魚の動きの鋭さから、トラウトらしき魚のようです。
しかしこれまで、ヤマメだと確信していた魚がカワムツだったり、イワナだと思ったのにアブラハヤだったりしたことは珍しくもなんともありません。
毛針への反応が悪くなってきたので、ルアーに持ち替えてみます。こちらの気分の問題もあるのでしょうが、ルアーに持ち替えてみれば簡単に釣れた、という経験も過去に何度もあります。
この日もルアーにさえすればなんとかなるかと思いましたが、全く反応がありません。そうすると
「毛針のままの方が良かったかな・・・。」
と、すぐに隣の毛針が青くなります。
諦め気味に水溜まりのようなところにルアーを投げると、魚が釣れました。
ほとんど流れがないプールから2匹の魚が追いかけてきたのでアブラハヤかと思いましたが、イワナです。
頭部の虫食い模様が口先近くまで入っています。
その後ルアーに反応が無くなったため、釣り方のせいにするかたちでまたも竿を持ち替えます。すると、ヤマメが釣れました。
以前プロカメラマンの廣田さんに教えて頂いた「ビニール袋で光を柔らかくする」方法を使って、撮影します。
いかがでしょうか。
何がいかがなのか?
別に大きくも無いけど。
ごもっともです。サイズは大きくありませんが、なかなか綺麗なヤマメではないでしょうか。
- 青いアイシャドウ
- 黄色い胸鰭
- 赤い尾びれから腹びれ
- 丸い2列のパーマーク
- パーマーク周辺の赤っぽい帯
それぞれの特徴がどれを取っても美しく、それらの模様が持つ繊細さが、野生の獰猛さを包み込んでいるかのようです。
これまで釣りが下手くそなことを良いことに読者を獲得するという、まことに姑息なスタイルでブログを運営してきましたが、こんなに素晴らしいヤマメを釣ってしまっては私の下手くそ商売もあがったりです。
このヤマメをキャッチした私は満足して釣り場を後にした・・・と言いたい所でしたが、結局レンタカーの返却時間いっぱいになるまで悪あがきを続けてしまいました。
※この河川は漁協が管轄していないポイントなので、釣り場は有料記事のみでご紹介します。