大阪と和歌山の間には和泉山脈という山が連なっています。
和泉山脈の北側と南側に渓流がいくつもありますが、私が確認したところ渓流釣りでお金を払う必要がない(ヤマメ、イワナを対象にしている漁協がない)河川ばかりでした。
ネットでは渓流釣りの情報やヤマメの棲息をほのめかすネタは出てきませんでしたが、山の標高は600~700メートルくらいあるのでこっそりヤマメが棲息しているかもしれません。市街地からも近いので、誰かがこっそり放流という線は十分考えられます。
このようなところに釣りに来る人は珍しいのでしょうか、現地の宿の方に
「釣りに行きます」
と伝えたところ、しばしの沈黙の後に
「お気をつけて」と言って頂きましたが、声色は「お大事に」でした。
果たして、ヤマメは釣れるのでしょうか・・・。
目次(スクロールします)
石川の源流域
この橋の脇に駐車スペースがあります。
2020年時点では営業終了しているようでしたが、ダム上流の「滝畑湖畔観光」と示されている位置に、かつてアマゴ・マス釣り場があったそうです。
当時、釣り場から溢れ出したアマゴやニジマスが今も川に居着いている可能性は十分に考えられます。
入渓点から川をのぞき込んでみると、しっかり水は流れています。
ヤマメがいてもおかしくない水量に見えます。
のべ竿に毛針を結んだだけのチョウチン毛針釣りで挑みます。
浮かべた毛針に魚が食いつきてきました。
のんびりした食い方だったので、ヤマメでは無さそうだなと思って竿を上げると・・・。
その後場所を変えども毛針を変えども、釣れてくるのはアブラハヤばかりです。
そう言えば車でダム側から上流に向かう途中に滝がありました。そこでヤマメが堰き止められて上流側に登ってこられないのかもしれません。
そう考えた私は、入渓点のすぐ下流にある大きな滝の下に回り込みました。
これは増水時でも決して登れないでしょう。
この滝の下に、大きなヤマメも含めて魚が溜まっている気がします。
のべ竿では近づきにくいと考え、ルアー釣りに変更です。
ルアーは動きが早いので、泳ぐのが遅いアブラハヤよりもヤマメが反応する確率が上がる気がします。
さらに毛針よりルアーの方が針が大きいので、もし針がかりすればヤマメと考えて良いはずです。
スプーンを引いてみると、黒い影が追いかけて来た気がします。
大きかった。アブラハヤでは無い。しかも太かった。ここにはイワナが居たのか?
再度、滝の深いところにスプーンを投げてみます。
昔から狙ったところにルアーを投げられない私ですが、このときは運良く狙ったところに投げ込めました。
ルアーを引っ張ると、魚が食ってきました!
驚いた勢いで竿を煽ると、しっかり針に掛かったようです。
針に掛かるということは、ヤマメかイワナか?
しかも結構重い・・・。
心臓が顔面にあるかのように、バクバクが明確に伝わってきます。
ルアーを上げてみると・・・。
・・・。
写真では伝わりにくいですが、結構大きくて太ったアブラハヤだったので、空中に出してみるまで本気でヤマメかイワナだと勘違いしていました。
いつも冷静さを欠いていることが多い私ですが、いつも以上に焦っていたため、写真もピントがめちゃくちゃです。
俺の心臓バクバクを返してくれ・・・。
この時、アブラハヤを握りつぶさなかった優しき私の左手を、褒めたいと思います。
父鬼川中流域から
石川の西側に位置する父鬼川は、源流域の標高が600メートルほどあります。
こちらもヤマメが棲息しているという情報はありませんでしたが、居ても決しておかしくありません。
このあたりに、川に降りられる階段があります。
先程のような源流域ではないので、水はたっぷり流れています。
毛針を浮かべてみると、魚が食いついてきました。
先程大きな失敗をしていますので、慌てることは有りません。きっとアブラハヤか何かでしょう。
基準を低く設定しておけば、ぬか喜びの反動でひどく打ちのめされたイライラを魚にぶつけそうになる必要もありません。
カワムツだって、見ようによっては綺麗な気もします。赤い目の縁も、なんだかチャーミングですし。
もう少し上流に移動しようと車を川沿いに走らせますが、道路と川との高低差が有りすぎて、源流域まで来てしまいました。
父鬼川源流域
水は流れていると言えば流れていますが、ずいぶんチョロチョロです。
ついにアブラハヤどころか魚すら見つけることが出来ず、和歌山県側に移動しました。
大阪和歌山周辺でのヤマメ渓流釣り記録
大阪から2時間前後で行けるヤマメ渓流釣り場をこのページにまとめています。
* * *
この日筆者がチョウチン毛針釣りで使った道具です。
実績が乏しい釣り人ですので、あまり参考にされない方がよろしいかと思います。
【竿】シマノ天平
【ライン】実売400円の安いライン0.8号
【毛針】サイズは14番くらいを使っています
チョウチン毛針釣りの方法と道具についてはこちらでまとめています。
チョウチン毛針釣りは簡単な道具と動作で楽しめるので、ルアー、フライ、テンカラなどで行き詰まった私のような釣り人にもってこいの方法です。