源流でのタックル選び
ロッド
渓流で使う#3や#4のロッドで構いません。木や笹藪が水際まで迫っているような場所では、少し短めの物のほうが取り回しやすいです。7フィートから8フィート台前半の長さならストレスも少なく使用できるでしょう。
源流は釣り場まで距離があったり藪漕ぎしたりと歩くことが多いので、パックロッドタイプがおすすめです。4本継ぎや6本継ぎの物でリュックのサイドポケットなどに収納しやすいサイズを選びましょう。
仕舞寸法があまりに長いロッドは、移動中に藪や木の枝に引っ掛けて破損したり紛失したりといった恐れがあります。
加えて、釣り場までの徒歩移動時は、なるべくロッドはリュックにしまって両手を開けておくようにしましょう。足元が悪い場所など転倒の可能性があります。転倒した際、ロッドをかばって怪我をすることが多々あります。
リール
渓流用の物で全く問題ありません。ロッドとのバランスもありますが、ラインを収納し切れるのであればリールだけ番手を下げて軽量化する、という手もあります。
フライライン
特に源流用に新調する必要はありません。ダブルテーパーラインでしたら、半分の15ヤードで切って使用すれば軽量化になりますが、わずかです。
源流でのウェアや小物類
源流釣行では釣り場に向かう時だけでなく、釣りの最中も高巻きなどの移動が多くあります。少しでも身軽で動きやすい格好を意識することが快適さと安全に繋がります。
ウェア
動きやすく、暑くなったらすぐ脱ぐことができ、寒さを感じたらすぐ着られる物が適しています。ボタンやファスナーなどで温度調節がしやすい物が良いでしょう。
真夏でも長袖を着用することをおすすめします。怪我や虫刺され、植物によるかぶれなどを予防することができます。
雨具
雨具は必ず携行しましょう。
以前、標高1,200メートルほどの川で雨に降られたことがあります。アウトドアでの雨はよくあることです。しかし、その時はたまたま車に雨具を置き忘れてきていました。真夏でしたし、すぐに降り止みそうな気配もあったのでそのまま釣りを続けました。
ところが、降り始めて10分ほどで一気に寒くなり、吐く息が白くなるほど気温が低下しました。運良く近くに雨をしのげる岩陰があったので雨が上がるまで避難することができました。
下手をすれば低体温症で身動きが取れずそまま遭難という可能性もあります。命の危険に直結しますので、雨具は忘れないでください。
救急キットや虫除け
絆創膏や包帯、消毒液などは最低限用意したほうが安心です。
また、時期や地域によってアブ、ヒルの猛攻に合うこともあります。虫除けで全てを防げるわけではありませんが、できる限りの対策をしましょう。
渓流フライフィッシングにおすすめのタックルと便利な道具まとめ
源流におすすめのフライ
源流域でのターゲットはほぼイワナになります。ヤマメなどと比べるとイワナは大らかな性格で、あまり偏食をすることがありません。流れてくる物を素直に捕食する傾向にあります。
エルクヘアカディスやパラシュートパターンなど、見やすく良く浮くフライを用意すれば問題ないと言えます。サイズは#16から#12あたりを、カラーはホワイト系、ブラック系、ブラウン系を中心に揃えます。
イワナは食う気さえあればほとんど何にでも出ますので、フライケース1つで充分足ります。
狙うポイント
基本的には落ち込みの脇やプール(淵)など、ある程度水深がある場所を狙います。ヤマメやニジマスなどのように体高の無いイワナは、彼らと比べると泳ぎが苦手です。餌を追うというより定位しやすい流れで待つことのほうが多くなります。
水温が上がると、落ち込みの白泡の中や瀬にも積極的に出てきます。流れのある場所では流心の両脇に付くことが多いです。両岸の岩のえぐれのまわりもイワナの定位置ですので、探ってみてください。
同じポイントを3回ほど流して反応がなければ、いないか食う気がないかのどちらかです。次のポイントへ向かいましょう。
大らかな性格のイワナですが、流すレーンが少しでもずれると食わない、ということがたまにあります。そういった場合は流し方を変えてみたり、距離を長くしてみたり変化を加えてみましょう。
まとめ
- 身軽で動きやすい服装
- コンパクトかつ軽量なタックルを推奨
- 雨具は必携
- フライは見やすく良く浮く物を選ぶ
- ターゲットはイワナ
- 基本は流れが緩やかな場所を狙う
バス釣りの格好良さに惹かれルアーを始めるも、私が住む地域が寒すぎる影響か、バスが生息しておらず断念。渓流でルアーを投げれば根がかり連発で挫折。渓流で快適に釣れるスタイル求め、辿り着いたのがフライフィッシングです。以来、釣れたり釣れなかったりしながら楽しんでいます。