葛川と久多川の合流点から
781号線沿い、川と反対側に車を置けるスペースがあります。京都市内から1時間、大阪からも1.5時間で来れます。
九州からわざわざ滋賀県まで釣りに来てくれる友人を釣り接待漬けにするための下見にやってまいりました。九州では釣れないイワナがウグイのように豊富に居る滋賀県から彼は出られなくなることでしょう。
上手く行かずに半ば諦めているテンカラ釣りで、水面に毛鉤を落としてみます。
この日は晴天。空はどこまでも青く、水はこれでもかと清らか。この川に90年代の汚れきった琵琶湖に住むブルーギルでも放そうものなら、葛川の清きにギルも住みかねて即死でしょう。
水は豊富で天気も良い
絵画のような景色に見とれていると、どこからともなく1匹の魚が水面にフワリと浮いてきました。綺麗な魚がいるんだなぁ、水面の餌を追っているのかな。
そういえば私が投げたラインの先っちょあたりを泳いでいる気がするなあ。あ、毛鉤食ってるのか?
気を抜いていたことが功を奏したのか、気を抜いていなければもっと釣れてるのかはわかりませんが、とりあえず釣れたら良いのです。
しかし、いつ食べたのか全然わからないものですね。毛鉤が浮いているので基本的には食べたらわかるシステムになっているのですが。
誰が悪いのか。きっと社会が悪いのでしょう。
バッチリ下準備を終えた私は数日後、九州からやってきた友人を伴って同じポイントに来ました。本日も良いお天気でありますよう!
小雨なら気にせず釣りをする我々ですが、この日は釣りをするに好ましくないほど雨が降り、さらに風も冷たく体温を奪っていきます。
遠方から来た友人に釣ってもらわないと行けないのに、私が釣ってしまいました。まだ釣れていない友人に見られないよう、アマゴを針にかかった落ち葉かのように雑然とリリースします。
友「釣れないね」
私「そうだね、今日はダメだね」
これで良いのです。小さいアマゴであっても、こちらが先に釣るなどということがあってはいけないのです。
また小さなアマゴが釣れました
同行者に気取られぬよう、隠れて撮影し、すぐにリリースします。万が一、リリースしている姿を彼に見られたなら、魚を見せないように素早く川に放し、迷わずこう言うのです。
「アブラハヤも、ルアーで釣れるんだね」
これで良いのです。結局友人には成果が訪れぬままに釣りは終了です。このままでは彼が滋賀県そのものを敵対視しかねないと考え、針江の生水に見学に行くことにしました。ここでは湧き水を利用して家庭でニジマスやイワナを飼っているので、その姿を見ればきっと喜ぶでしょう。