道東・飽別川でニジマス釣り【20年7月北海道トラウト渓流釣り①】

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格安航空のPeachとのトラブルの後に釧路空港に到着した私は、阿寒町の飽別川(あくべつがわ)に向かいます。

レンタカーは空港の近くにありながら、そこそこ安いオリックスレンタカーを利用しました。最安を求める方は釧路駅近くのニコニコレンタカーの方が安いと思います。

 

「軽・コンパクト」自動車を予約したので軽自動車があてがわれるかと思っていましたが、私が乗車するのは5人乗りと思われる大きな車です。

オリックスレンタカー

もちろん「釣りで山に行かれるんですよね、大きめのお車では問題ございますか?」

と聞かれることもありません。

困ったなと思いつつ、先方の気遣いなのかもしれないと納得し、大きめの車で飽別川上流に向かいます。

 

 

阿寒町飽別川

アクセス 釧路から1時間10分
帯広から2時間(有料)
対象魚 ニジマス
遊漁券 無料
管轄漁協 無し
入渓のしやすさ ★★★★☆
歩きやすさ ★★★★★
魚の量 ★★★★★
私が釣った魚のサイズ 平均20㎝、最大35cm

 

イワナが日本にやってきたのは300万年ほど前で、その時点で陸地であったところにはオショロコマがいるかもしれません。

300万年前の北海道
【引用】北海道マガジン「カイ」

 

300万年前の地形を想定して書かれた陸地でも飽別川の上流は山になっていそうです。

最上流で標高400メートルある飽別川の源流まで行けばオショロコマか、もしくはオショロコマとその他のイワナが混じった魚が釣れるかもしれません。

 

Peachでのトラブルはこの際忘れるとして、北海道らしい開けた景色を過ぎて山道を走っていると、路肩が削れている箇所が出てきました。

北海道道東飽別川

 

山道を行けばこのような崩落は珍しくなく、四駆で無くても軽自動車や軽トラであれば注意しながら走れば問題なく先に進めます。

しかし今日に限って街中でカッコよく走れるイカした車に私は載せられています。

念の為、車から降りて両手を広げて道幅と車の幅を測ってみると、タイヤの内側を上手に使えば上流に行けるだろうと判断しました。

しかし私は運転も下手くそで、電波の入らないところで車を溝に落としたら大変だということで、車で先を行くことを泣く泣く諦めます。

仕方ないので、上記地図で示した中途半端なところに車を停めて、川に入ります。川へは斜面を下って、難なく降りられました。

 

道東飽別川ニジマス釣り

 

川へ降りてみると、いきなり魚が居そうなポイントです。

ここは魚が多い北海道です。一投目から釣れたりするかもしれません。

ルアーを倒木の近くに投げ込むと。

 

・・・。

 

なんの反応もありません。

 

私が本州からわざわざ北海道まで来たからと言って、魚が察してくれるわけではありません。そう甘くは無いのです。

少し移動して、頼りなく流れる流れにルアーを走らせると、ニジマスが釣れました。

少しニジマスさんに移動して頂き、一級ポイントで釣った風を装って撮影します。

道東飽別川ニジマス釣り

 

ところで北海道で釣りをすると言うと、誰もが

「クマに気をつけてよ。」

と言います。

渓流釣りでの熊体験談と対策のページにも記載していますが、熊は人間に自ら近づいてくることはほとんど無く、人間が存在をアピールしておけば自ずと遠くに逃げてくれるものだそうです。

【熊マジ怖い】渓流釣りでクマに会わないための対策を18人の釣り人から学ぶ

 

ヒグマは確かに恐ろしいですが、釣り人が過剰にクマを恐れるのは「普段見えないから怖い」という要素が強く、確率で考えれば水没や遭難の方が渓流釣りの場面ではリスクは高いと考えています。

鈴を付けてたまにホイッスルで音を鳴らしていれば、怖くないはず。

 

クマおそれるに足らず。

しかし生まれつきの怖がりである私は、理屈ではわかっていても勝手にクマの気配を感じてしまいます。

河原に黒い影が。

熊だ!

 

 

息は止まり、足が宙に浮いている状態で固まっていると、先方も固まっておられます。

動かない熊に恐る恐る近づくと・・・、

鉄板でした。

 

 

あぁ、息が止まりそうだった・・・。

黒く見えるあらゆるものに恐れおののき、独り相撲であたふたしながらもルアーを投げていると、15〜25センチくらいのニジマスが釣れてきます。

 

道東飽別川ニジマス釣り

こちらから見やすいという理由しかありませんが、ルアーはピンクのリュウキを主に使いました。

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北海道で魚が釣れるというだけで満足です。でも、せっかく遠くまで来たのだから、大きなニジマスが釣りたい。

私はこれまで

「魚のサイズにはこだわらない」
「50アップだ60アップだ言うのは肝が小さい釣り人だ」

などと言ってきましたが、白状すると全部ウソです。

サイズにこだわらないと言っておいたほうが、カッコいいかなと思っていただけです。

本当は大きいのが釣りたい。

 

かと言って大きなニジマスを釣る方法を知っているわけではないので、先程と同じようにミノーを泳がせます。

すると、今までより少し重い魚が掛かりました。

 

道東飽別川ニジマス釣り

 

いかがでしょうか、かなりの大物に見えたでしょうか。

実は、ネットが小さいだけなのです。

このネットは網の目が大きい割に木の枠が小さいというアンバランスなランディングネットで使いみちに困っているのですが、魚のサイズを大きく見せたいときにだけ活躍してくれます。

上記のニジマスも35センチくらいしかありません(でも私には立派なサイズ)。

 

しかし、願いどおりにサイズアップできたというのは私には珍しい現象です。もっと強く願えば、40センチを越えるニジマスが釣れるのかもしれません。

ルアーをゆっくり引くと大きなニジマスに効果があると誰かが言っていたのでそれをなぞってみると、

 

「ググン!」

 

と魚の反応が。

私もやれば出来るではないか、北海道らしいゴツい魚のお出ましか!

 

 

道東飽別川ニジマス釣り

 

パーマークという幼魚としての痕跡を残したニジマスでした。

人間で言えば蒙古斑が尻に残っているようなものでしょうか。

 

しかし、良いのです。北海道の素晴らしい環境で釣りが出来ているだけでも、満足なのです・・・。

翌日は庶路川でニジマス釣りました。

白糠の庶路川でヤマメ釣り【20年7月北海道トラウト渓流釣り②】

 

 

宿は現地のコケコッコー

飽別川、阿寒川、庶路川、茶路川などの釣り場へのアクセスが良い阿寒町に宿泊しました。

▼旧阿寒町町役場があったエリア

釧路市に属する阿寒町は阿寒湖エリアとICに近い阿寒町中央に分かれており、阿寒町中央エリアの規模は片手でひとつかみにできそうなくらいにコンパクトです。

この街の中心地に近い位置にあるゲストハウス「コケコッコー」に宿泊しました。私が訪れたときは女性のオーナーとスタッフの男性一人、お手伝い?をしている近所の男性を含めた3人がいらっしゃいました。
【公式サイト】ゲストハウスコケコッコー

内装や接客含めた雰囲気が心地よく、コロナ禍にも関わらずスタッフさんがマスクをしていたりしていなかったりする正直な姿も好きになり、宿を変えたがる自分としては珍しく連泊してしまいました。

居酒屋なごみ

コケコッコーのスタッフの男性に夕食におすすめの店を尋ねたところ、近くの「なごみ」という居酒屋を紹介されました。

宿と現地の飲食店とはズブズブの関係にあることが多く、あまり宿からの紹介は当てにしないことが多いのですが、「聞いた以上は行かないと」という妙に律儀な面を発揮してしまい、一人でなごみの暖簾をくぐります。

なごみは女性オーナーが切り回している10席ほどの小さなお店で、19時頃にはすでに常連客でにぎわっていました。

値段の安さと実家の料理のように出しゃばらない味にうっとりしていると、このお店を勧めてくれたコケコッコーのスタッフさんが2名で現れました。

おすすめした本人がお店に当然のように客として現れたことに感動し、なごみとコケコッコーにまとめて惚れてしまいました。

なごみは地元の常連さんの巣窟ときいて腰が引けていましたが、よそ者である私にも非常に優しい常連さん達でした。

阿寒湖という北海道でも屈指の観光地を抱えている阿寒町民は直接、間接的に観光産業の影響を受けている人が多く、良い意味での接客根性がDNAレベルで刻まれているのかもしれません。

常連さんは釣りの情報を詳しく教えてくれますが、必要以上に深入りする人もいません。

「なんでちゃんと就職しないの?」
「子供の頃からのコンプレックスは、その後どうにかなった?」

などと聞かれたら、私はひとたまりもありません。

品位あるシモネタおじさん

5日間の北海道釣り旅行で最も印象に残っているのは、ニジマスでもサクラマスでも無く一人のおじさんです。仮に名前を荒木さんとします。

荒木さん(仮)は夜毎なごみに現れる常連客で、年齢的には後期高齢者なのですが、雰囲気はどこまでも若々しく陽気です。

「人間は女の人のお腹から生まれてくるんだよ。女性は、大事にしないとダメだよ」

などと立派なことを言ったかと思えば、こちらが卒倒しそうになるようなシモネタを突然放り込んだりもします。それでいてどこか品がある人で、彼の言動にはこの世の幸福と不幸のほぼ全てが詰まっている気さえします。

荒木さんの快楽主義的かつ周囲への心配りを欠かさない生き方にはこちらが心酔するほどで、大阪から阿寒町に移住した男性は「荒木さんに惹かれて阿寒町に移住した」と話していました。

さて、そんな荒木さんの人生の一コマを具体的にここでご紹介したいと思いましたが、誰もが見られる公のウェブページで書けるようなことは、1つたりともありませんでした。

ぜひとも阿寒町のコケコッコーとなごみを訪ねて、話を聞いてみてください。

* * *

阿寒町の中心地にある看板です。

「返れ北方領土」と書かれています。

返れ北方領土

「返せ」ではなくあえて「返れ」という言葉選びにしたのはどういう理由だったのでしょうか。

「返す」と書くとその主体であるロシアが浮かび上がってきますが「返れ」にすることで「雨よ降れ」「神風よ吹け」に似た神頼みの牧歌的な雰囲気が醸成され、まことにほんわかとします。

翌日は庶路川でニジマス釣りました。

白糠の庶路川でヤマメ釣り【20年7月北海道トラウト渓流釣り②】

 

*  *  *

私が当日使った安物のルアータックル一覧です。あまり参考にされない方がよろしいかと思います。

 

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【リール】1,000番の小さなリール

【ライン】6ポンドのナイロンライン

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