ヤマメ・アマゴの近縁種で、琵琶湖にのみ生息しているというビワマスの産卵を見学に湖西にやってきました。
ビワマスは琵琶湖博物館で見たことと、どこかの汚い飲み屋で食べたことがある程度で自然界ではお目にかかったことがありません。
※本記事は2018年のもので、2020年の観察記録は以下です。
大津市と高島市の境を流れる鵜川
ビワマスの遡上シーズンは10月1日~11月末が目安で、この時期は琵琶湖及び流入河川でのビワマスの釣りや捕獲は一切禁止されています。
訪れたのは11月20日だったので少し遅い時期ですが、産卵が絡みやすい雨天だったため、ウキウキしながら川を覗きます。
調べた範囲では確かに、この鵜川にビワマスが遡上しているはずなのですが・・・。こんな小規模なドブ程度の川に登ってくるのでしょうか。
さらに言えば、遡上しているとして、ビワマスを目視で見つけられるものなのでしょうか。2018年10月、奈良県天川村で産卵行動を観察した際には、アマゴやイワナが無防備に姿をさらしていましたが、ビワマスも同様と考えてしまって良いのでしょうか。
川沿いに、ビワマス採捕禁止の旗が立っていました。どうやらビワマスが遡上すると考えているのは滋賀県の水産課も同様のようです。
鵜川が琵琶湖に流れ込むポイントまでやってきました。
旗の文字が反対になっています。そういうところ、気が利かないからこそ釣れない男なのでしょう。
砂浜が広がっています。琵琶湖で泳ぐと言われる滋賀県民のチャラい男女が夏のビーチでキャッキャしている臭が匂いたちます。以前、京都の鴨川に渓流釣りに行った際にも私はそれに目くじらを立てていましたが、コンプレックスの現れなのでしょうか。
川を登っていきます。
ビワマスの卵を踏んづけないように、川の端っこをそろりそろりと歩きます。
普段は地蔵にプロレス技を食らわせるような不届き者の釣れない男ですが、貴重なビワマスの前では新卒公務員も驚きの好青年に生まれ変わります。
ビワマスを探して川をウロウロ歩くの旅を2日間続けましたが、結局姿は見当たりませんでした。
「ビワマスの産卵など簡単に見られるものではない」
という悪い予感は当たり、
「タイミングを間違えなければ見られるだろう」
という淡い期待は裏切られることとなりました。そう言えば私の人生において、良い期待は必ず外れ、悪い予感はことごとく当たってきたもので、そういう意味では今回もその勝率を確たるものにしただけの旅になりました。
手ぶらでは帰れぬとばかりにバス釣りに挑戦してみましたが、これも予想通り何の音沙汰も無く終了致しました。
来年は10月頃に挑戦したいと思います。
※本記事は2018年のもので、2020年の観察記録は以下です。