三重県北部釣り①遊漁券いらない河川でイワナを狙う

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先月、広島の渓流でやっかいになった今田くん(仮)と三重の渓流を目指します。

高級車で登場した彼はなぜかパリっとしたゴルフウェアに身を包んでいます。理由を問うと「泊まりで釣りに出かけると奥様の狂気が発動してしまうため、仕事と結びつけやすいゴルフを口実として選択」した結果なのだとのこと。実際に現場で使う釣りウェアーは彼が経営する会社の洗濯機で「何とかする」とのこと。

彼は私がかつて書いた嫁対策記事をご覧にならずに結婚してしまわれたようで、御冥福をお祈りします。

奥様は彼のことが大好き、というか狂気じみた執着心を発揮しており、子どもですら彼との関係をつなぎとめるツールとして活用しているようです。もし離婚したら親権は・・・という話の際、その奥様は「どうぞ持って行ってください」と、使わなくなったパン焼き機の分配のような軽さで言い放ったのだとか。「我が子はしゃべるから鬱陶しい」という理解が世界共通認識だと思っている公務員の武藤くんの女性版と言えます。

質が良さそうなゴルフウェアを着てランチはどんな店を選ぶのかと思っていたところ、みそとにんにく臭が充満する激渋です。水を入れるグラスはコップではなくワンカップの空き瓶で、私のために営業されているようなお店です。

今田くんが適当に肉や麺を注文すると、店員は鉄板にキャベツと肉をぶちまけ、うどんの袋を投げ捨てて去っていってくれました。

 

三重の食堂
ドライバーを無視して飲酒

 

媚びない接客も完璧です。今後も低レベルな接客をたいせつに磨き続けてくださいね。

他の席を見渡してみると、匂いが付くことすら構わずスーツ姿で一人で鉄板に挑んでいる女性も居られ、全員がこのお店を「3日前から楽しみにしていました」という面構えで、半数が嫌々連行されていることで知られるネズミーランドとは異なる様相です。

満腹で山に向かいます。車には詳しく無いのですが「210キロ出しても安定していた」というスポーツカーの加速度は凄まじく、瞬間的に速度が上がります。本気で怖いのでやめて頂きたいのですが、バカである上にビビりであることまではバレまいと、必死に平静を装ってヘラヘラを演じていると、三重の漁協が無い河川に到着しました。以前同行者の女性に良い魚を釣られたあげくに投げ方を教わったという忌まわしき場所です。

自分は釣るよりも動画を撮影した方が適正としては多少マシだと考えて今田くんに竿を出してもらうと、3投目で立派なイワナが釣れました。

※釣り場は有料記事に記載しています

こんなにわかりやすいところで釣れてしまうなんて・・・。

少し上流にのぼると、能天気に姿をさらしながら水面のエサを食っているイワナが見つかりました。その様はすべての魚が丸見えになっているテレビゲーム「川のぬし釣り」の様相です。これほど姿を丸出しにしていると逆に神経質なことが多く、空中ののべ竿に驚いて逃げてしまうことがありますが、どうでしょうか・・・。

 

 

この日は年間に一度ほどある「渓流つりが簡単な日」に当たったようです。

しかし足元にヒルが蠢いていることに気がついて納竿すると、案の定私の足首にからみついていたヒルは小指ほどの太さに膨れ上がっていました。ライターをどちらも持っていなかったため引きちぎって取らざるを得ず、結果として足首にペーパータオルを巻き付けた状態で四日市の街に繰り出します。

まず今田くんが連れてくれたのは少し高級な和食屋さんで、お料理やお皿にもこだわりが感じられる小洒落たお店です。味も素晴らしい一方で妙な違和感が頭をもたげます。

原因を考えてみたところ、味の繊細さと大将のキャラクターに恐ろしい乖離が違和感の正体のようです。普通このようにお高い和食屋なら、元無口な大将が飛ばす賢明の冗談に客が全力で乗っかっていく光景を見かけますが、この店では前半から

「あそこのバニーガールは尻もしっかり見えるの?」
「道路からも見えるの?」

などと、下世話なテーマを大真面目な顔でお客さん(水商売の女性と金主カップル)とホール担当の奥様の前で掘り下げています。

そんな中で提供された和物は、柑橘の香りが良いアクセントになっています。

すると大将は素材やその組み回せの妙を季節を踏まえて取り上げるかと思いきや

「今日YouTubeで占い師が『柑橘系がええよ~』て言うてたんですわ。だからかぼす、、ちゃうわ、すだちを入れましたんや」

と説明しています。大将、その時に柑橘を意識したのは事実かもしれないけど、その話は今しなくて良いのよ。こんな調子の大将のどこからこれらの味の繊細さが出てくるのか不思議になりつつ、でもみんながこの大将のファンになるだろうなと思える「近所のおっさん感」です。ミシュランはこういう店をきっと評価出来ないでしょう。

* * *

二軒目はラウンジというのでしょうか、ちょっと高級なキャバクラ?のようなお店へ。恥ずかしながらこの年齢でこういう店にはあまり足を踏み入れたことがありません。こういうお店で本名を名乗ることも無いだろうと「ニートです」と名乗るも

「本名ですか?」
「ご職業は?」

などとビジネスの顔面で美人のママが真剣に突っ込んできます。ぜひ読者様に教えていただきたいのですが、このようなお店では名前と仕事を真面目に答えるべきなのでしょうか??

圧に押されたのと連れてくれた友人に迷惑をかけてはいけあいと

「あ、ITの仕事を・・・」

と言ったものの特に興味が無さそうにすぐに別の話題に切り替わりました。この日はママのお誕生日祝いということで友人がドンペリを入れたところ、2時間ほどで20万円のお会計です。

20万円・・・。缶ビールを毎日3年間飲み続けられるだけの金額です。ママは外商でバッグなど購入しているとのことだったので、彼が仕事と投資で稼いだお金は外商営業マンのうんこになり、浄化槽清掃業者である彼の会社がそれを浄化する、という食物連鎖を学ぶことが出来ました。

先日山口の岩国ではセミプロフィリピンパブの日本人の妙ちくりんな接客を味わいましたがこのお店はそんなことが無く、という意味では岩国のモンスターの方が面白かったと言えるでしょう。

翌日は遊漁券の要らない河川でアマゴを釣りつつ、人生の達人の領域に至りました。

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